研究課題/領域番号 |
22K16336
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
柴 知史 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (00797003)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | がん / 抗悪性腫瘍剤 / 腸内環境 / 腸内細菌 / 個別化医療 / 抗がん剤 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 腸内細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤による全身化学療法を行うがん患者を対象とし、全身化学療法の治療効果及び副作用発現の層別化を目指す。全身化学療法を行うがん患者の腸内環境をプロファイリングし、当該患者に対する治療効果及び副作用の発現状況等を臨床データとして収集する。収集された腸内環境と臨床情報をもとに、治療効果が最大となり、副作用発現が最小となる腸内環境を見出し、全身化学療法を行う患者を層別化する。本研究を基盤として、治療反応性が良好となる腸内環境を誘導する食事、生活習慣等を同定し、将来的に臨床応用へ発展させることが目標である。
|
研究実績の概要 |
抗悪性腫瘍剤による治療効果と有害事象の発現は、個人間の差異が大きく、治療効果を最大限とし、有害事象を最小限に抑える治療反応性の予測などの個別化医療及び精密医療(precision medicine)が、がん診療において喫緊の課題である。これまで研究代表者らは、国立がん研究センター中央病院を受診された患者に対して個別に同意を取得し、日本人の便検体と当該患者の臨床情報及び食生活などのアンケート調査の集積を行い、次世代シークエンサーを用いた腸内細菌叢メタゲノム解析並びに腸内代謝物質メタボローム解析の基盤を確立してきた。この研究基盤をもとに、がんにおける個別化治療の最適化にメタゲノム解析を応用することを目指し、一部の抗悪性腫瘍剤による副作用の発現が、特定の腸内細菌の存在によって軽減されることを明らかにした。こうした背景のもと、本研究では、腸内環境を微生物と宿主側の相互関係から検討するために、宿主側の情報、つまり患者の腸管に存在する免疫細胞のプロファイリングを行い、多角的な手法を用いて腸内環境を解析することによって、大腸がんの発症や進展の機構を解明する。さらに、本研究の成果を基盤として、抗悪性腫瘍剤の治療効果や副作用の発現と関連する腸内環境を同定し、個別化医療などの臨床応用へ展開することを目指している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究基盤にもとづいて本研究を進めているため、概ね順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画にもとづいて、進捗を管理し、なるべく余裕を持って研究を進めていくことを今年度も続けていく。しかし、予期せぬ事態で研究の進捗が滞るようであれば、ボトルネックをきちんと整理して、必要であれば協力者を募り、問題点を解決しながら研究を進めていくことも検討している。
|