研究課題/領域番号 |
22K16377
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三木田 馨 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40793881)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ブルーリ潰瘍 / NTDs / LAMPクロマトグラフィ法 / ポータブルシーケンサー / 簡易診断法 |
研究開始時の研究の概要 |
WHOが挙げる20の顧みられない熱帯病のうち、皮膚病変を呈する疾患群であるブルーリ潰瘍は、早期に診断・治療を行わないと広範囲の皮膚潰瘍や永続的な運動機能障害を呈するため、大きな社会問題になっている。しかしながら、疾患流行地域で実施可能な簡易診断法が 存在しないため、適切な診断・治療が行えず疾病対策が遅れている。さらに、流行地域での実際の皮膚感染症の疫学情報が不足している。そこで本研究では、コートジボワールでの皮膚潰瘍臨床検体を用いて、実際に存在する皮膚感染症を明らかにし、続いて実際に存在する皮膚感染症を対象にした簡易診断法の開発を試みる。
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研究実績の概要 |
WHOが挙げる20のNTDs (顧みられない熱帯病)のうち、皮膚病変を呈する疾患群(skin NTDs)であるブルーリ潰瘍は、早期に診断・治療を行わないと広範囲の皮膚潰瘍を生じ、関節域に病変が及ぶことで、病変が治癒・上皮化した後も永続的な運動機能障害を呈するため、大きな社会問題 になっている。しかしながら、疾患流行地域で実施可能な簡易診断法が存在しないため、適切な診断・治療が行えず疾病対策が遅れている。 さらに、流行地域でのブルーリ潰瘍や他の skin NTDsについての疫学情報が不足しており、どの疾患を標的に簡易診断法の開発を行うべきかが明らかではない。 本研究では、コートジボワールでの皮膚潰瘍臨床検体を用いて、実際に現地に存在する skin NTDsの種類を明らかにすることと、コートジボワールに実際に存在する skin NTDs を対象にした簡易診断法の開発の検討を行っている。 コートジボワールに存在することが明らかになっている、ブルーリ潰瘍を標的に、現地研究者と協力して皮膚臨床検体を50検体入手した。この皮膚臨床検体を用いて、すでに開発していたブルーリ潰瘍を標的にしたLAMPクロマトグラフィ法で検討を実施し、現地でのPCR法との結果と比較を行った。その結果、LAMPクロマトグラフィ法の方が検出感度に優れていた。今後、さらに臨床検体の数を増やして検討を進める。 コートジボワールでの存在が明らかなハンセン病についても、らい菌のRLEP遺伝子を標的にLAMPクロマトグラフィ法の開発を行い、プラスミドを用いて優れた検出感度を示すことが明らかになった。今後は、臨床検体での検討を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ブルーリ潰瘍、ハンセン病に対するLAMPクロマトグラフィ法の開発・検討が順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に、ブルーリ潰瘍に対するLAMPクロマトグラフィ法の開発・臨床検体を用いた検討、ハンセン病に対すLAMPクロマトグラフィ法の開発を行い、良好な結果を得た。 次年度は、当初の計画通り、ポータブルシーケンサーでの解析を行うための、サンプル DNAをそのまま用いて解析し病原体の同定を行う(Metagenome シー クエンス)、あるいはユニバーサルプライマーを用いて 16S-rRNA、18S-rRNA、ITS 領域を増幅してから解析を 行い病原体の同定を行い(Targeted シークエンス)、のより適した方法を明らかにするための検討を行う。
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