研究課題/領域番号 |
22K16383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
上滝 隆太郎 国立感染症研究所, 治療薬・ワクチン開発研究センター, 研究員 (20783674)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス / ワクチン / 感染 / 抗体 / SARS-CoV-2 / 液性免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスのパンデミックに対しワクチンによる感染・重症化の予防が喫緊の課題となっている。本研究では、ワクチン接種者において誘導される抗体応答を解析する。抗体の中でも特にウイルスを中和できる抗体が感染防御に重要な働きをもつことが知られており、本研究ではワクチン接種者において誘導される抗体応答全体に占める中和抗体活性の割合に着目する。我々は、新型コロナウイルス感染歴のある人の方が非感染者と比べてワクチン接種により誘導される中和抗体活性の割合が高いことを見出している。本研究では、この違いが何に起因するものかを解析し、今後有効なワクチンの開発や接種方法の検討に役立つ知見を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、新型コロナウイルス感染とワクチン接種とで誘導される抗体応答の違いについて解析した。 その結果、ウイルスのスパイクRBD (receptor-binding domain) に結合する抗体の量当たりの中和活性 (中和比活性) が感染回復者においてワクチン接種者よりも高く、両群で誘導されている抗体応答が質的に異なることが示された。さらに、感染染回復者の抗RBD抗体はウイルスと宿主との結合に直接関わる領域に多く結合し、効率よくウイルスを中和できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、新型コロナウイルスの感染によって誘導される抗体がワクチン接種によって誘導される抗体よりも効率よくウイルスを中和できることが明らかとなった。本研究により得られた知見を発展させていくことで、将来的にワクチン接種により誘導される抗体応答をより質の高いものにしていくことができると考えられる。
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