研究課題/領域番号 |
22K16424
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
渡邊 善之 富山大学, 学術研究部医学系, 病院特別助教 (30912331)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / Akkermansia muciniphila / Akkermansia.muciniphila / 栄養トランスポーター / 肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は過去に腸内細菌叢が血中脂質組成を決定づけ、その程度が肥満や耐糖能異常と相関することを明らかにした(Watanabe Y et al., iScience, 2021)。またポリフェノールXがA. muciniphilaを増加させ、腸内細菌叢依存的に便中脂質排泄を促進し、肥満・糖代謝改善作用を示すことを見出した。これらに共通する機序として腸内細菌叢依存的な小腸栄養トランスポーターの変化を見出し、その破綻により代謝異常に至るという仮説を持った。本研究ではA. muciniphilaなど様々な腸内細菌を培養、移植し腸管上皮や表現型に与える影響を検討し腸内細菌叢への介入による代謝改善に挑む。
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研究実績の概要 |
高脂肪食負荷マウスに対してポリフェノールの一種であるイソキサントフモール(IX)を投与すると腸内細菌中のAkkerermansia muciniphila(AM)が増加し、抗肥満作用、耐糖能改善を発揮した。大腸でのムチン濃度が増加しており、腸管バリア機能関連蛋白であるClaudin-1の増加も確認され、腸管バリア機能が改善していることが確認できた。それに伴い肝臓では脂肪肝が改善し、内臓脂肪における慢性炎症の改善も認めた。 抗肥満作用のメカニズムとして便中の脂質排泄が亢進していることが分かり、小腸における脂質吸収トランスポーターCD36の発現が低下することによる脂質吸収の低下作用があることが明らかになった。これらの作用はIXと同時に抗生剤を投与することで消失するためAMを含めた腸内細菌による作用と考えられた。 AMの詳細な作用を解析するため無菌マウスに対してAMを移植するノトバイオートマウスモデルでの検討を行った。AM移植マウスではコントロール菌を移植したマウスと比較して耐糖能が改善し、小腸におけるCD36の発現が低下していた。血中のメタボローム解析を行うと、AM移植マウスでは無菌マウス、コントロール菌移植マウスに比べて血中の脂質プロファイルが改善していた。 これらの結果からAMは既知の腸管バリア機能改善による宿主の代謝改善作用だけでなく、腸管での栄養吸収トランスポーターの制御を介した抗肥満作用、耐糖能改善作用を有することが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
イソキサントフモールの投与実験やAkkermansia muciniphilaのノトバイオートマウスの実験で得られた結果を論文化し、Molecular metabolismより出版した。
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今後の研究の推進方策 |
Akkermansia muciniphilaの更なる作用メカニズム探索のためAkkermansia muciniphilaのノトバイオートマウスのメタボローム結果の更なる解析を行う。
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