研究課題/領域番号 |
22K16443
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 一樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20745442)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 肝移植 / 間葉系幹細胞 / 制御性T細胞 / 免疫寛容 / HMGB1ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
近年、臓器移植術後の長期免疫抑制剤内服による有害事象を回避すべく、制御性T細胞(Treg)や骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)等の輸注による免疫寛容誘導の臨床試験が世界的に行われている。しかし、それらの細胞はドナーより採取後、生体外で培養の上投与されているため、細胞培養に伴う労力やコスト、さらには微生物の混入や染色体不安定性など生物学的安全性についての懸念がある。ペプチドの中には、生体外の培養や輸注を必要とせず免疫調整作用を発揮するものが存在する可能性がある。本研究では、肝移植モデルで肝グラフトの生着期間の延長が得られるペプチドが存在するか検討する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、炎症性疾患モデルや肝硬変モデルなどにおいて、免疫調整作用や組織修復作用などの効能が証明されているHMGB1ペプチドを用いて、肝移植後急性拒絶モデルにおける治療効果を検討することを目的とした。研究期間内にラット肝移植モデルに樹立した。この樹立したラット肝移植急性細胞性拒絶モデルを用いてHMGB1ペプチドの有用性を、全生存期間、生化学データ、組織像の観点で、生理食塩水投与群と比較検討したが、検討したHMGB1ペプチドの投与方法においては明らかな抗炎症作用、免疫調整能は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当初、移植医療において問題となっている免疫抑制剤長期内服の有害事象を避けるべく、新規治療法開発を目標として研究に取り組んだ。骨髄中より間葉系幹細胞を炎症部位に遊走させ抗炎症作用や免疫調整能を発揮するというこのユニークなHMBG1ペプチドは本研究で検討したラット肝移植急性細胞性拒絶モデルにおいては明らかではなかったが、様々な疾患モデルでその有用性が示されており、今後の臨床現場での応用が期待される。
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