研究課題/領域番号 |
22K16460
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上林 エレーナ幸江 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (40938750)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | NAFLD / NASH / ASH / Steatotic liver disease / PNPLA3 / Genetic risk score / SNPs / 肝移植 / 遺伝子多型 / SNP |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、京都大学医学部附属病院で施行された生体肝移植症例を用いて肝移植後の脂肪肝の発症・進展に対する遺伝的素 因の影響を解明することである。肝移植患者においてもNAFLD感受性遺伝子が術後脂肪肝の発症に影響することが予想される。肝移植患者において複数のNAFLD感受性遺伝子を検索することで、ドナー・レシピエントいずれの遺伝的素因が重要であるかを解明する。さらに複数の遺伝因子を組み合わせた遺伝的リスクスコアを新規に作成することで、術後脂肪 肝を高率に発症する患者を予測可能にすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、ドナー・レシピエントいずれの遺伝的素因が肝移植後脂肪性肝疾患の発症に重要であるかを判別することを目的とした。また、それらを組み合わせた遺伝的リスクスコアを用いることで、肝移植後脂肪性肝疾患の発症を予測することを目的とした。PNPLA3、TM6SF2、HSD17B13のジェノタイピングを行い、それらのリスクアレルを組み合わせて遺伝的リスクスコアを作成し、肝移植後脂肪性肝疾患との関係を調査した。レシピエントでは無く、ドナーのリスクアレルの保有が肝移植後脂肪性肝疾患の発症に寄与していた。また、遺伝的リスクスコアが高値であることは、肝移植後脂肪性肝疾患の独立した危険因子であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪性肝疾患はせっかく肝移植を行ったにも関わらず高率に再発する難治性疾患である。肝移植後の生活習慣等が再発に寄与していると指摘されてきたが、本研究は肝移植患者の遺伝的リスクアレルに着目した。本研究はレシピエントでは無く、ドナーのリスクアレル保有が肝移植後脂肪性肝疾患の発症に関与することを示した。ドナーのリスクアレルを組み合わせた遺伝的リスクスコアを用いることで肝移植後脂肪性肝疾患の発症を予測し得る可能性を示した。肝移植後脂肪性肝疾患の発症、進展を防ぐための治療計画策定に有用と思われる。
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