研究課題/領域番号 |
22K16471
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
長崎 瑛里 自治医科大学, 医学部, 助教 (70845354)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 腎ラブドイド腫瘍 / 核酸医薬 / miRNA / 標的遺伝子 / Neuropilin 1 |
研究開始時の研究の概要 |
腎ラブドイド腫瘍(Rhabdoid tumor of the kidney: RTK)は5年生存率が26%という非常に予後が悪い小児腎腫瘍であり、新規治療法の開発が切望される。近年注目されている核酸医薬はmiRNAやmRNAを標的とすることから、特異性が高く副作用も少ない次世代の分子標的薬として期待されている。これまでに申請者らは、RTK細胞株を用いたmiRNA-mRNA比較統合解析により、RTKに特異的に発現変化を起こしているmiRNAとmRNAの組み合わせを同定している。本研究ではこれらのmiRNA/mRNAがRTKにおける核酸医薬の治療標的となりうるかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、miRNA-mRNA比較統合解析およびGene Ontology (GO) enrichment解析を行い、腎ラブドイド腫瘍(RTK)の腫瘍関連遺伝子の候補を絞り込み、細胞培養系におけるその候補遺伝子の機能を解析した。miRNA-mRNA比較統合解析およびGO enrichment解析の結果からNeuropilin 1 (NRP1)を同定し、RTK細胞においてNRP1の発現を抑制すると、細胞浸潤能と遊走能が抑制された。 以上より、NRP1はRTKにおいてOncogeneとして浸潤や遊走を促進する可能性があり、RTKの新たな治療標的となりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎ラブドイド腫瘍(Rhabdoid tumor of the kidney: RTK)は5年生存率が26%という非常に予後が悪い小児腎腫瘍である。治療は手術、多剤併用化学療法、放射線療法を組み合わせて行うが、有効な治療法は確立しておらず、新規治療法の開発が切望される。本研究結果から、NRP1はRTKにおいてOncogeneとして浸潤や遊走を促進する可能性があり、RTKの新たな治療標的となりうることが示唆された。本研究で得られた知見に基づいて、将来的にはNRP1を標的とした核酸医薬品の開発に発展させ、RTKの予後の改善に寄与することが期待できる。
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