研究課題/領域番号 |
22K16478
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松村 宗幸 東北大学, 大学病院, 助教 (60910784)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 凝固管理 / 肝移植 / 肝切除 |
研究開始時の研究の概要 |
・一般凝固検査によるこれまでの凝固採血結果とTEGの結果の相違について比較検討を行う。 ・周術期の輸血プロトコル作成、抗凝固薬投与の是非について検討する。 ・当院独自の周術期プロトコルの適応を行う。その際にも一般凝固検査によるこれまでの凝固採血結果とTEGの結果を解析する。 ・臨床成績に関して、比較検討を行う。
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研究実績の概要 |
肝移植レシピエントは肝不全状態であり、その凝固状態は複雑で、世界各国で盛んに研究が行われている。肝不全状態では、肝臓によって産生される凝固因子の欠乏により、一般的に凝固障害を呈する。肝移植術中においては、術中の出血により惹起される凝固障害、虚血再灌流障害からくる線溶系の亢進から大量出血を起こすことがある。近年、Thromboelastogram(TEG)という全血を用いた凝固検査が欧米にて頻用されており、患者の凝固状態の正確な把握、ひいては輸血量を減らすことが可能であると報告されてきている。TEGでは全血を用いて、凝固開始までの時間、血餅の形成速度、血餅の硬さ、線溶の速度などを定量的に30分以内にdynamicに測定できる。これらの指標を用いることにより、正確な介入を行い、患者の全身状態の改善を計ることができる。 昨年より当院における肝移植レシピエントを中心に測定を開始し、現在10例ほどの症例蓄積ができている。TEG6s導入前とTEG6s導入後で凝固管理の至適化を図っている。これまでは術後に大量の血液製剤の投与を行ってきた経緯があるが、TEG6sを用いることにより、現在の患者体内での血液凝固状態を検討することができ、止血リスクを定量化できるのではないかと考えている。その結果、血液製剤投与量の著明な減少が得られている。これからの2年間でさらなる症例蓄積を行い、本邦の肝移植における凝固管理の成果報告を行おうと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例数を蓄積できている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、肝移植患者に対して症例数を蓄積中。来年をめどに解析をかけ、全国学会、国際誌へ発表予定である。
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