研究課題/領域番号 |
22K16494
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中川 和也 横浜市立大学, 医学部, 助教 (50599793)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | エクソソーム / 大腸癌 / インテグリンサブユニット |
研究開始時の研究の概要 |
細胞株やマウスでの研究から、癌細胞から分泌されるエクソソーム表面のインテグリンサブユニットにより、肺転移や肝転移などの臓器特異性が決定されていることが明らかになっているが、臨床検体を用いた報告はこれまでほとんどない。そこで本研究では大腸癌切除患者を対象に術前採取した血液中のエクソソーム・インテグリンサブユニットの発現が臓器特異的な転移・再発と関連しているのかを検討する。
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研究実績の概要 |
細胞株やマウスでの基礎研究から、癌細胞から分泌されるエクソソーム表面のインテグリンサブユニットにより、肺転移や肝転移などの臓器特異性が決定されていることが明らかになっているが、臨床検体を用いた報告はこれまでほとんどない。そこで大腸癌の手術患者を対象に血液中のエクソソーム・インテグリンサブユニットの発現と、臓器特異的な転移・再発との関連を検討するのが、本研究の目的である。 2022年度の計画としては①約100人の大腸癌の手術患者からの血液検体の採取、②血液からのエクソソーム抽出、③抽出したエクソソームのインテグリンサブユニット濃度の測定を計画していた。計画通り100人を超える血液検体を採取することはできた。しかし、その中の8症例分でエクソソームの抽出と、エクソソーム中の肝転移のマーカーとされるインテグリンβ5濃度を測定したが、検出感度以下という結果で期待していた結果が得られなかった。 この結果を受けて、血液の採取方法を、現在の血清だけでなく、70症例目あたりから血清と血漿の両方を採取するように変更した。また、今後はエクソソームの抽出方法も現在の試薬による抽出だけでなく、超遠心法を用いた抽出も行い、再度血中エクソソームのインテグリンβ5濃度を測定する予定である。 本研究の意義を確認するためには、集積した症例の術後3年程度のフォローアップをおこない、肝転移や肺転移再発した症例としなかった症例で、エクソソーム中のインテグリン濃度に差があるかを検討する必要がある。そのため、現時点では本研究に意義があるのかどうか、あるいは本研究の重要性については議論することはできない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在までの進捗状況はやや遅れている。 2022年度の計画としては①約100人の大腸癌の手術患者からの血液検体の採取、②血液からのエクソソーム抽出、③抽出したエクソソームのインテグリンサブユニット濃度の測定を計画していた。計画通り100人を超える血液検体を採取することはできた。しかし、その中の8症例分でエクソソームの抽出と、エクソソーム中の肝転移のマーカーとされるインテグリンβ5濃度を測定したが、検出感度以下という結果で期待していた結果が得られなかった。 計画していたプロトコールでは期待していた結果が得られなかったため、解析方法について再度検討してみる必要があり、既報の解析方法を参考に、血液サンプルの採取は血清から血漿(+血清)へ、エクソソームの抽出方法は試薬を用いた方法から超遠心法へ変更したため、進捗状況は当初の計画と比べるとやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度も研究計画通り、検体の採取を継続する予定であり、2022年度同様に50-100症例の血液検体の集積を見込んでいる。その中で、肝転移を有する大腸癌症例の血液が4-8例程度集積された段階で、既報のプロトコールに従い、血漿から超遠心法でエクソソームを抽出し、再度エクソソーム中のインテグリンβ6濃度を測定してみる予定である。
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