研究課題/領域番号 |
22K16539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
鈴木 卓弥 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (30851745)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 5-FU抵抗性大腸癌 / G2/M期チェックポイント阻害剤 / 細胞周期 / TAS-102 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌に対する化学療法の問題点は治療中に抵抗性が生じることである。その原因の1つに、細胞周期チェックポイントによるDNA修復がある。 我々はその点に着目し、フルオロウラシル(5-FU)の抗腫瘍効果が細胞周期チェックポイントの一つであるG2/M期チェックポイント(G2/M-Ch)を阻害することで増強されることを明らかにした。さらに、TAS-102とG2/M-Ch阻害剤の併用では5-FUを上回る相乗効果があることを見出した。 本研究では5-FUに抵抗性を持った大腸癌細胞株を用いて、TAS-102とG2/M-Ch阻害剤併用療法の治療効果を調べ、その作用機序を解明する。また、ターゲット蛋白を同定する。
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研究実績の概要 |
5-FU耐性大腸癌細胞株に対するAZD6738の併用効果を検討する研究を行うにあたり、まずは5-FU耐性の大腸癌細胞株の作成を開始した。大腸癌細胞株はHT29、 HCT116、DLD-1を使用している。5-FUをそれぞれの細胞株に暴露し、分裂の程度を確認しながら、細胞の継代を続け、少しずつ5-FUの濃度を上昇させている。HCT116に関しては十分な耐性が得られる状態となった。HT29、DLD-1に関しては目標とする耐性化までにはさらなる実験の継続が必要である。 トリフルリジン(FTD)とAZD6738の併用効果の検討を5-FU耐性でない大腸癌細胞株に対して、vivoでの検証を実施した。マウスの皮下に大腸癌細胞株を移植し、薬剤投与による実験を実施した。AZD6738併用群で有意差を持って腫瘍増殖が抑制された。 5-FU耐性を得たHCT116を使用し、vitroでFTD+AZD6738で細胞増殖実験を行った。併用群で増殖が抑制される結果となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大腸癌細胞株で5-FU耐性株を作成するための実験で十分な増殖が得られず、研究の進行は遅れていたが、その後は比較的順調に計画を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
複数で5-FU耐性の大腸癌細胞株が作成されたら、未実施の細胞株で細胞増殖実験を行う予定である。トリフルリジン(FTD)によるDNA損傷の影響や、AZD6738による影響をフローサイトメトリーやウエスタンブロッティングで検討していく予定である。 マウス実験に関しては、5-FU耐性株での研究を予定している。
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