研究課題/領域番号 |
22K16555
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
焼田 康紀 千葉大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (40790671)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 数値流体力学 / 冠動脈外科 / 心臓血管外科 / 血流解析 / 冠動脈バイパス術 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈多枝病変において大動脈-冠動脈バイパス術は経皮的動脈形成術と比べて長期成績が優れている。適切なグラフトデザインの選択が長期開存に関与するため、グラフト血管の選択や末梢吻合の順番、吻合形態については議論されていて、free graftの中枢吻合の違いについて検討した研究は少ない。本研究では流体力学的解析を行うことで中枢吻合の理想的な形態を明らかにすることを目的とし、上行大動脈の性状が悪く中枢吻合できる場所が1ヶ所しかないが2本以上のfree graftを使う必要ある場合のcomposite graftに関して形態ごとに血流解析を行い理想的な吻合形態を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では2本以上のfree graftを使用する際の中枢吻合部の形態ごとの血流分布について数値流体力学を用いて解析することで最も長期開存が望める最適な中枢吻合形態を明らかにすることを目的とした。 理想的な冠動脈吻合モデルを作成し、グラフトの吻合位置、角度、血管径などを変化させて様々なモデルで血流解析を行い、血行力学変化の違いについて検討した。血流解析の結果として、PiggyBack吻合をする場合2本目のグラフトは1本目の中枢吻合に近い位置で1本目と逆向きに吻合すると流量が多く長期的な開存が見込める可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では諸外国に比べてCABGを行う際に人工心肺を使用しないoff-pump CABG(OPCAB)が多く行われる傾向にある。OPCABの利点として出血・輸血量の減少、術後の肺・腎・ 脳機能障害の減少、全身性炎症反応の軽減、人工呼吸器からの早期離脱、集中治療室の早期退室、早期退院、死亡率の低下などが挙げられる。心拍動を残したまま上行大動脈にグラフトを吻合するために補助デバイスが使用されるが、free graftの中枢吻合が2ヶ所以上の場合は複数のデバイスを使う必要がある。この様な状況から、中枢吻合を1ヶ所で済ますことができるcomposite graftの有用性を示す必要がある。
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