研究課題/領域番号 |
22K16621
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
辻口 貴清 弘前大学, 災害・被ばく医療教育センター, 助教 (90737454)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 被ばく医療 / 放射線事故 / 災害医療 / 原子力災害 / 二次被ばく |
研究開始時の研究の概要 |
放射線事故時に生じる放射能汚染傷病者に対応する救急・災害医学分野の医師・看護師や診療放射線技師などの関係者(以下、EMR)は、傷病者から放出される放射線に晒されることになり、少なからず被ばくをしてしまう。EMRが医療提供する際にどの程度被ばくするのか、『傷病者が搬送されてくる前に簡易操作にて予測するアプリケーション』を開発できれば、彼らの不安軽減並びに放射線緊急事態時の人員戦略に資すると共に、平時の放射線防護教育における活用が期待される。本研究では、EMRの被ばく線量予測アプリケーションを開発し、救急・災害医学分野における放射線安全管理の教育・体制整備に寄与するデータ提供を目指す。
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研究実績の概要 |
放射線事故時に生じる放射能汚染傷病者(放射性物質が付着している傷病者)に対応する救急・災害医学分野の医師・看護師や診療放射線技師などの関係者(以下、Emergency Medical Responders: EMR)は、傷病者から放出される放射線に晒されることになり、少なからず被ばくをしてしまう。本研究では、放射線実測実験や物理シミュレーション技術を駆使して放射能汚染傷病者に対応するEMRの被ばく線量予測アプリケーションを開発し、救急・災害医学分野における放射線安全管理の教育・体制整備に寄与するデータを提供する。 令和4年度の研究において、過去80年間に起きた放射線事故・原子力災害事例を解析し、放射能汚染傷病者の発生事例や対応者の被ばく線量を調査した。それらのデータを基にモンテカルロシミュレーションコードPHITSを利用した汚染傷病者の体表面の任意部位に自由に核種を設定し、対応する際のEMRの被ばく線量を算出することができた。また、シミュレーションデータをWindows/iOSで任意に呼び出せるアプリケーションの開発を令和6年度以降に実施する予定であったが、研究の進捗が順調であったため、Claris社製のFileMakerProにてアプリケーション開発にも年度内に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
シミュレーションモデルの構築は既に完成した。計画より早期に放射線防護教育への展開と教育効果検討に着手できる。
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今後の研究の推進方策 |
申請者らが所属する機関が実施する被ばく医療・原子力災害医療教育研修において、医療者自身の被ばく線量を科学的に説明する講義を実施し、不安軽減および全体的な教育効果について検討する。また、研修会で効果的に教育を実施できるよう、被ばく線量を簡易に判定するWindows/iOSアプリの開発も実施する。
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