研究課題/領域番号 |
22K16641
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
島谷 竜俊 広島大学, 病院(医), 研究員 (80773910)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ARDS / ウサギ / 自発呼吸 / 人工呼吸器誘発横隔膜障害 / 人工呼吸器関連肺障害 |
研究開始時の研究の概要 |
ARDSで患者に過度な自発呼吸が存在すると肺傷害を増悪させうるがその自発呼吸をコントロールすることは困難である.筋弛緩薬を持続的に投与し自発呼吸を消失させる治療は筋活動の持続的停止による筋廃用萎縮を引き起こす.適切な自発呼吸制御はARDS の生命予後改善において重要である.本研究の目的は,1動物モデルで部分的筋弛緩薬投与による適正な自発呼吸努力の調整が,完全な筋弛緩薬投与と比較し肺傷害と横隔膜障害を抑制するか明らかにし,2 ARDSにおける新たな自発呼吸・筋弛緩モニタリング法を確立することである.肺障害や横隔膜障害の抑制は死亡率低下や人工呼吸器装着期間の短縮といった臨床転帰の改善に繋がる.
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研究実績の概要 |
実験概要としてはARDSモデル日本白色種ウサギを作成し,気管切開,動脈圧ライン,末梢静脈路を確保,食道内圧を測定する.筋弛緩薬の投与量を調整し自発呼吸努力を完全に消失する群と,部分的な影響に留め自発呼吸努力をコントロールした群を作成し肺組織(Wet dry ratio,HE染色による炎症の評価,肺障害スコア),横隔膜組織(HE染色による炎症評価),血液サンプル(ELISAによるIL-6,TNFα),肺胞洗浄液(ELISAによるIL-6,TNFα,タンパク量)を比較検討する. 当該年度ではモデル作成手技を習熟するよう実験実施を行なった.ARDSモデルは肺胞洗浄と高一回換気量による2ヒットモデルで肺胞が傷害されていることをHE染色で確認できた.また肺傷害による肺水腫の影響を肺重量の増加としてwet dry ratioにより評価した.横隔膜組織はHE染色で炎症の評価を行う予定であるが,氷晶形成などが見られたため保存方法に改良の必要性がある.血液サンプルと肺胞洗浄液サンプルはそれぞれ問題なく採取することができ遠心分離の後deep freezeで保存した.自発呼吸努力の調整には薬剤の微細な調整が必要であり,また自発呼吸努力を評価するために胸腔内圧の代替指標となる食道内圧を測定したが,キャリブレーション方法などの測定環境の調整にも時間を要した.引き続き部分筋弛緩薬を投与した介入群を進めていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は自発呼吸努力を部分的筋弛緩薬投与(少量持続投与)により肺傷害,横隔膜機能不全を抑制することを仮説したものであるが,薬剤投与量の調整が困難であり,結果モデル作成の手技にばらつきがあるため.引き続き薬剤調整を含めたモデル作成を継続する.
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今後の研究の推進方策 |
今後は部分筋弛緩薬を投与した群を作成し,肺傷害,横隔膜傷害について組織学的,分子生物的な評価を行い比較する予定である.
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