研究課題/領域番号 |
22K16697
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
吉江 智秀 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00465444)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳梗塞 / AI / 機械学習 / 血栓回収療法 / MRI / 脳機能分布 / 再開通治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではAI(機械学習)を用いてMRI所見から症状を推測するモデルを作成する.脳梗塞発症から時間が経ち神経症状とMRI所見が合致している症例を用いて「MRI画像から神経所見を予測する機械学習モデル」を作成する.このモデルを脳梗塞発症から間もない症例で利用することで,画像上の脳梗塞部位から本来起こるべき症状が推定出来るため,再開通治療の適応判断に応用可能となる.
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研究実績の概要 |
本研究はMRI上の脳梗塞の位置から推定される症状を判定するシステムを開発し、再開通治療後の転機を予測する機械学習モデルを開発することを目的としている。脳梗塞の再開通治療では、症状は生じているが脳が壊死(脳梗塞)になっていない領域が救済領域となる。この領域の判断には、MRI等で脳梗塞の部位を確認し、「脳梗塞の部位から生じうる症状」と「実際の症状」のミスマッチ(Clinical-ischemic core mismatch)があるかを判断することが多い。ミスマッチがなければ、生じている症状は壊死した細胞により引き起こされているため、再開通治療を行っても改善は難しい。一方でミスマッチがあれば、血流再開により壊死を免れることで症状の改善が期待できる。ミスマッチの判断は脳梗塞再開通治療において重要であるが、脳の機能分布は複雑であり、どの部分の脳の障害でどのような症状が生じるかを明確に説明することは難しい。本研究により機械学習を用いて症状と画像のミスマッチをより正確に判断することが可能となれば、再開通治療後の転帰をより正確に予測するモデルが作成されると期待される。 現在まで少数例でのテスト学習を行い、MRI所見から生じうる神経症状の予測については比較的良好な予測が得られると期待できた。特に主幹動脈閉塞のような典型的な症状を生じることが多い脳梗塞については予測が比較的しやすいと考えられた。また、並行して画像以外の情報から再開通治療後の症状の改善を予測する機械学習モデルの開発も行った。画像以外の条件を用いて学習を行うと、AUC 0.781と高い精度で転機が予測可能であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年10月に研究代表者が異動となり、新たに研究環境を整えたため、当初の計画より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
画像検査に関わる機械学習を行うエンジニアの継続的な確保が困難なため、現在ノーコードでの研究の準備を行っている。
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