研究課題/領域番号 |
22K16730
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大石 和生 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (60724846)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 変形性股関節症 / メタボロームコホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性股関節症(股OA)は不可逆的な変化が起きた進行期・末期で診断を受け、人工関節置換術を受ける症例が多く、早期診断・早期介入が喫緊の課題である。近年、疾病機序に密接に関連したメタボローム(糖、有機酸、アミノ酸などの生体内低分子化合物)の網羅的解析を疫学研究へと適用するアプローチが注目されている。本研究では疫学研究による股OA発症の疫学エビデンスの構築と、メタボローム解析を適用することによる発症・進行に関する因子の探索を目的とする。本研究結果から、股OAの早期診断に関わるバイオマーカーの発見、疾患修飾薬の開発、発症や進行の予防方法までを含んだ早期介入が可能となることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、寛骨臼形成不全を基盤とする変形性股関節症(股OA)の疾患プロセスの根底にある代謝物や代謝調節機構を明らかにすること、発症や進行に関わるバイオマーカーを明らかにし、早期介入に向けた病態を明らかにすることである。本年度は、変形性股関節症(股OA)の発症や進行に関連する因子の一つであるfemoroacetabular impingement(FAI)について、過去の地域住民健康プロジェクト健診のデータを用いて解析を行った。 過去の疫学研究からは、股OAの発生の危険因子として職業やスポーツ、肥満、寛骨臼形成不全が報告されている。大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の股OAの発生に関する影響に関しては、いまだ明らかにされていない。一般住民健診においてFAIに関する画像所見や理学所見の股OA発生への関連について縦断的に評価することとした。 X線画像から変形性股関節症の有無やFAIに特徴的な所見、本邦に多い寛骨臼形成不全の特徴的な所見に関して5年間の縦断評価を行った。2014年のX線評価では、pincer typeを示唆する所見を33例(12.4%)、COSを24例(9%)、PWSを59例(22.2%)、PGDを6例(2.2%)に認めた。5年後の股OA発生は26例(9.8%)であった。股OA発生に関する2群間の比較では、OA発生群で有意に年齢が低く(p=0.006)、PWSが多かった(p<0.001)。ロジスティック回帰分析では、股OA発生にPWSが有意に関連していた(p=0.002, B=1.44,)。股OAの発症に関連したのは年齢、後方インピンジメントを示すPosterior wall signであった。2023年日本整形外科学会基礎学術集会に発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の画像評価が進捗しておらず、メタボローム解析を併せた解析が行えていないため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年にも一般住民健診において縦断評価を行う予定である。2022年一般住民健診でのデータ解析を進め、学会発表、論文作成を行う予定である。
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