研究課題/領域番号 |
22K16736
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松倉 遊 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10880867)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 椎間板変性 / ラット / 動物モデル / 椎間板変性治療 / mRNA |
研究開始時の研究の概要 |
椎間板変性に伴う腰痛患者は増加しており効果的な治療の開発が求められている。椎間板は一度損傷すると組織の自然修復が難しいため、外部から組織再生を促すような薬剤を投与することが必要となる。本研究では、我々が開発したあらゆる細胞に適応可能、かつ安全なmRNA医薬を応用して、椎間板組織の再生を促進させる転写因子を投与することで、実用的な椎間板治療システム構築を目指す。具体的には、実臨床に即した新しいラット椎間板変性モデルを作成し、治療薬として髄核の再生が期待される軟骨誘導性転写因子を局所投与することによる椎間板変性の抑制効果を詳細に解析していく。
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研究実績の概要 |
椎間板は椎骨をつなぐ軟骨組織で、荷重に対してクッションの役割をしており、加齢や外傷、ストレスなどにより椎間板が変性すると慢性化する腰痛や日常生活動作の障害をひきおこす。社会が高齢化する中で、椎間板変性に伴う腰痛患者は増加しており効果的な治療の開発が求められている。 椎間板は人体最大の無血管組織であり、一度損傷すると組織の自然修復が難しいため、外部から組織再生を促すような薬剤を投与することが必要となる。本研究では、われわれが開発したmRNA医薬を応用して、椎間板組織の再生を促進させる転写因子を投与することで、実用的な椎間板治療システム構築を目指す。具体的には、実臨床に即したラット椎間板変性モデルを作成し、髄核の再生が期待される軟骨誘導性転写因子RUNX1、Cbfb1、Sox9、Wwp2を局所投与することによる椎間板変性の抑制効果を詳細に解析していく。 そのために当該年度においては、ラット椎間板変性モデルの確立を目標としていた。ラットに対して、後方からのアプローチにより椎弓後面を露出、第3.4.5腰椎の棘突起に18G針により孔作成し、1-0絹糸を通し締結する。さらに歯科用接着材料であるスーパーボンド(サンメディカル社)を棘突起間、椎弓間に塗布することにより固定モデルを作成し、それぞれ、術後4W、8W、12Wにて単純X線、MRI、組織学的検討(HE染色、SO染色、各免疫染色)、椎間板組織におけるIL-6、Col2、Agg、MMP3、MMP13等を定量し、炎症、変性進行の評価を行い、経時的に椎間板変性が進行していることを確認し、昨年は不十分であったラット椎間板変性モデルを作成することができた。さらに昨年度末には、mRNAを介して軟骨誘導性転写因子の椎間板への投与も開始しつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記に記載した通り、初年度のモデルの作成については完成し、次年度(昨年度)の目標であった、mRNAを介して軟骨誘導性転写因子の椎間板への投与を開始しているものの解析に至っていないためやや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は確立したラット椎間板変性モデルに対して、 ・mRNAを介して軟骨誘導性転写因子の椎間板への投与 ・椎間板変性の抑制効果の評価 を進めていく予定である。
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