研究課題/領域番号 |
22K16741
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
千賀 佳幸 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (70828368)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 多血小板フィブリン / PRF / 半月板 / 再生医療 / 成長因子 / シグナル解析 / シグナル |
研究開始時の研究の概要 |
半月板損傷の治療は半月板をできる限り温存するため縫合術が主流となっているが、半月板は血流に乏しい組織であるが故に未だ癒合不全例や再断裂例が多く、より簡便で広く臨床応用が可能な新規治療法の開発が模索されている。 多血小板フィブリン(PRF)は、患者血液を遠心分離して簡単に作成できる高濃度の成長因子を含有したフィブリン塊である。 本研究では、PRFが半月板損傷修復に及ぼす影響を動物の半月板欠損モデルで評価し、更に半月板修復時に重要な働きを担う滑膜幹細胞および半月板細胞に対するPRFの作用を分子レベルで解明し、将来的に半月板損傷に対してPRFを臨床応用するための基盤を築くことを目指す。
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研究成果の概要 |
多血小板フィブリン(Platelet Rich Fibrin: PRF)は高濃度の成長因子を含んだフィ ブリン塊で、徐放性に優れるため様々な病態への治癒促進することが期待されている。我々はPRFの半月板欠損に対する直接的な評価を動物モデルで行い、さらに腱修復に重要な役割を担う半月板細胞、滑膜幹細胞に対する影響およびシグナル経路を特定することを目的に研究を行なった。結果、PRFはControl群、FC群と比較して半月板損傷治癒を促進すること、FGF受容体/Aktシグナルを介して半月板細胞の増殖を活性化させることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、PRFは半月板損傷の治癒促進に有用であること、特にPRFに含まれるFGF受容体/Aktシグナルを介して半月板細胞の増殖を促し、半月板損傷治癒を促進するというメカ分子学的ニズムを明らかにした。本研究によりPRFを直接半月板損傷の治療に応用できる可能性や特に重要な成長因子であるFGFを半月板損傷の治療に応用できる可能性が示唆されており、今後の新規治療法の開発への一助になったものと考える。
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