研究課題/領域番号 |
22K16748
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
井上 和也 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50646164)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 有限要素法 / 人工肩関節置換術 / 上腕骨 / 骨吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
骨吸収の要因としては、ステムが遠位固定にな ることにより、上腕骨近位の応力が減少するためと考えられているが、これを証明 した報告はない。本研究の目的は、有限要素法を用いてTSA およびRTSAに関する上 腕骨応力分布の変化を検討することで、上記仮説を証明することであり、TSA およ びRTSAの際の骨吸収が少ないステム形状やステムの大きさなどを予測するための新 しい知見が得られるのではないかと考えている。
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研究実績の概要 |
【目的】近年、人工肩関節置換術後の骨吸収の報告が散見される。骨吸収はストレスシールディングが原因の一つと考えられている。2016年より本邦で使用可能となったショートステムではスタンダードステムより骨吸収が少ないと報告されており、我々も、過去にショートステムで外側骨幹部の骨吸収が減らせる可能性を報告した。本研究の目的は、過去に臨床例で検討したものと同じスタンダードステム(ST)とショートステム(SH)挿入後の上腕骨への応力を有限要素法を用いて比較することにより、過去の臨床例での骨吸収の結果を生体力学的に裏付けることである。 【方法】対象は5肩で、女性2肩、男性3肩、平均年齢は71.6歳であり、腱板断裂後関節症の術前に撮影したCTを用いた。CTに基づいた有限要素モデルをMechanical Finder(計算力学研究センター)を用いて作成し、同じ機種Comprehensive Shoulder System [Zimmerbiomet]のSTとSHを挿入し、荷重は肩外転70度でかかる500Nとし、拘束は上腕骨末梢で行った。井上らの分類に基づいてステム周囲の各部位の上腕骨に生じる応力の測定を行った。(Zone1:大結節、Zone2:外側骨幹部、Zone3:外側三角筋結節以遠、Zone5: 内側三角筋結節以遠、Zone6:内側骨幹部、Zone7:内側頚部) 【結果】上腕骨の応力は、Zone1はST:0.82MPa、SH:1.80MPa。Zone2はST:6.75MPa、SH:13.91MPa。Zone3はST:18.47MPa、SH:23.54MPa。Zone5はST:27.65MPa、SH:33.54MPa。Zon6はST:8.93MPa、SH:15.64MPa。Zone7はST:1.25MPa、SH:1.83MPaであり、Zone2, 6でSHがSTよりも応力が大きかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究結果を2024年度に行われる。 第97回日本整形外科学会学術総会に発表予定です。 今後英語論文作成予定です。
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今後の研究の推進方策 |
今後英語論文作成予定です。
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