研究課題/領域番号 |
22K16756
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部) |
研究代表者 |
樋口 貴士 独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部), 臨床研究部, 研究員 (30617626)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | エクソーム解析 / リウマチ性多発筋痛症 / レアバリアント |
研究開始時の研究の概要 |
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は、中高年に急激に出現する大関節痛と近位筋の痛みを特徴と する全身性炎症性疾患である。発症には環境要因と遺伝要因の関与も疑われており、多遺伝子疾患と考えられている。遺伝性自己炎症性疾患は単一遺伝子疾患であり、単一遺伝子の稀な多様体(アレル頻度1%以下のバリアントであるレアバリアント)によって発症する事が明らかとなっている。発症に関わるレアバリアントについてはまだ報告はなく、発症は自己炎症性疾患と同様な側面が強く、発症にはレアバリアントが寄与していると考えられる。発症に関わるレアバリアントを探索し、病因に関わる遺伝子を同定し、その発症機序を解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は、中高年に急激に出現する大関節痛と近位筋の痛みを特徴と する全身性炎症性疾患である。高齢発症関節リウマチやRS3PE症候群と鑑別が困難であるが、 自己抗体を産生することも少なく、特異的な症状・臨床所見・検査所見が知られていない。PMRの発症には環境要因だけで なく遺伝要因の関与も疑われており、多遺伝子疾患と考えられている。遺伝性自己炎症性疾 患は単一遺伝子疾患であり、単一遺伝子の稀な多様体(アレル頻度1%以下のバリアントでレ アバリアントと呼ばれる。)によって発症することが分かっている。一方、比較的有病率の 高い多遺伝子疾患でのレアバリアントの役割も少しずつ報告されてきたが、PMRの発症に関わるレアバリアントについてはまだ報告はされていない。本研究では、PMRの発症は自己炎症性疾患と同様な側面が強く、発症にはレアバリアントの役割が重要であるとの仮説を立て、PMRの発症に関わるレアバリアントを探索することで、PMRの病因に関わる遺伝子を 同定し、その発症機序を解明することを目的としている。 日本人PMRの発症に関わるレアバリアントを探索することで、PMRの病因に関わる遺伝子を同定し、その発症機序を解明する事を計画する。今後PMR症例のゲノムDNAを収集する。PMR群30例のゲ ノムDNA検体について、次世代シークエンサーを用いてエクソーム解析をする。最終的遺伝子産物である蛋白質の合成に直接関与するゲノム領域(全エクソンとその境界領域)を対象と したエクソーム解析を行う事を計画しており、本年度は次世代シークエンサーを用いてエクソーム解析まで終了している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次世代シークエンサーを用いたエクソーム解析まで終了しており、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
PMR症例のゲノムDNAを収集する。PMR群30例のゲ ノムDNA検体について、次世代シークエンサーを用いてエクソーム解析まで終了している。東北メディカル・メガバンク機構から公開されている日本人コ ントロール群の遺伝情報を対照として、差異を比較する。遺伝性自己炎症性疾患の発症に関 わる遺伝子群(NLRP3、TNFRSF1A、NOD2、MEFV、MVK、PSMB8、PSTPIP1、NLRC4、CECR1、TREX1、 RNASEH2A、RNASEH2B、RNASEH2C、SAMHD1、ADAR、IFIH1、TNFAIP3、UBA1)を候補遺伝子群とする。異種間で保持されているアミノ酸残基に置換が起き る変異や、翻訳中止コドンや、フレームシフトや、スプラ イスサイト変更が起きる変異を有害なレアバリアントとす る。候補遺伝子群における有害なレアバリアントの頻度を PMR群と日本人コントロール群で比較し、Burden testを行う予定である。
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