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Drug repositionを用いたFSHDの新規治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K16765
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

坂口 健史  名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00896053)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード筋ジストロフィー / Drug repositioning
研究開始時の研究の概要

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(Fasioscapulohumeral muscular dystrophy)は緩徐に進行しながら長期にわたり罹患者に重篤なADL障害をもたらす疾患であるが、現在のところ有効な治療法は存在しない。Drug repositioningは、治療困難な疾患に対し既認可薬のスクリーニングを行い、適応外の効能を探す創薬方法である。本研究では、FSHDの原因遺伝子であるDUX4を標的とし、その下流で生じる筋細胞の細胞死・増殖抑制・分化抑制に効果を示す既存薬の探索を、Drug repositioningの手法を用いて同定し、新たな治療方法を臨床応用に展開することを目的とする

研究実績の概要

・ドキシサイクリン誘導型のDUX4発現細胞株, iHu5/KD3-DUX4-GFP, iC2C12-DUX4-GFPの樹立
筋分化する筋芽細胞株であるヒト由来Hu5/KD3細胞およびマウス由来C2C12にドキシサイクリン誘導型のDUX4発現ベクターを導入し、薬剤耐性マーカーによる選択圧をかけることで定常発現株(iHu5/KD3-DUX4-GFP, iC2C12-DUX4-GFP)を樹立した。DUX4はGFPとのfusion proteinとし、定常発現株におけるDUX4の発現を蛍光顕微鏡下におけるGFP発現として確認しようと試みたがなんらかの原因により確認できなかった。蛍光タンパクの発現が確認できなかった原因の探索に長い時間を掛けたが現在も解決されていない。RT-PCRによるDUX4のmRNAの発現に関してはRT-PCRのprimer作成、その確認に時間を要したが、DUX4発現量の亢進を確認することができた。また、DUX4-GFPがDUX4と同様に細胞毒性を誘導するかに関する確認のためドキシサイクリンを濃度依存的に添加し、MTS assayによる生細胞数測定で確認する予定であるが現時点ではそのステップまで至っていない。最適なドキシサイクリンの濃度と実験のTime courseもMTS assayが行えていないため次の段階であると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

いくつかの実験が進行せず、予定から大幅に遅れている。
前年度同様に定常発現株におけるDUX4の発現を蛍光顕微鏡下におけるGFP発現として確認しようと試みているが、なんらかの原因により確認できない状態が継続している。蛍光タンパクの発現が確認できなかった原因の探索中である。

今後の研究の推進方策

・iHu5/KD3-DUX4-GFPを用いたPrimary drug screening
ドキシサイクリンでiHu5/KD3-DUX4-GFPの細胞死を誘導する条件下において、その細胞死を抑制する効果をもつFDA既認可薬のスクリーニングを行う。具体的にはPrestwick社ライブラリーの1182の既認可薬をドキシサイクリンと同時に添加し、MTS assayによって生細胞数を測定する。この時DUX4-GFPの発現量を確認しながら実験を進めることにより、ドキシサイクリンの効果を抑制する薬剤を対象から外す工夫も行う。
・iC2C12-DUX4-GFPを用いた候補薬剤の絞り込み
iHu5/KD3-DUX4-GFPの実験で候補となった数種類の薬剤の細胞死、細胞増殖抑制への効果を、筋芽細胞から筋管細胞に分化することができるiC2C12-DUX4-GFPを用いて確認する。 MTS assayに加え、アポトーシス細胞死に対する効果をBrdU assayで確認する。筋細胞分化に対する効果は分化誘導培地での筋管細胞に分化後に筋管形成や分化マーカー(Myosin heavy chain1など)の発現量などを顕微鏡観察やWestern blotting法で評価する。最終的な候補薬を選定し次のin vivoの実験に用いる。
・マウスを用いたin vivo実験
FSHD病態モデルとしては過去に報告されているTIC-DUX4マウスを用いる。TIC-DUX4 マウスはTamoxifen投与によってDUX4の発現が誘導され、筋量が減少することが確認されている。先に候補となった薬剤の投与群、非投与群で筋力・筋量の解析を行う。評価項目は体重、筋重量、CTでの筋の断面積、筋繊維の組織学的形態などに加え、握力テスト、Rota Rodテスト、cat walkをもちいた歩行解析も行い運動機能評価も行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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