配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
本研究では、モノヨード酢酸を使用した薬剤性膝関節炎モデルラットを使用し, 片膝の膝関節内に対して, 複数の部位から採取した間葉系幹細胞(以下, Mesenchymal stromal stem cell: MSC)や、それらのMSC由来の培養上清液、同種ラット由来の多血小板血漿由来タンパク質を投与することにより, それらの除痛効果と損傷軟骨組織の修復作用を検討を行なっている. これまでの結果において, 疼痛行動試験では変形性膝関節群と比較して,治療群において, 膝関節運動の改善や軟骨修復作用、滑膜炎の軽減作用を確認することができた. さらに, 両側の第4腰椎高位の後根神経節(以下, Dorsal root ganglion: DRG)を採取して還流固定を行い, 神経損傷および軸索の再生のマーカーとして関節由来の発痛物質であるCGRPの免疫蛍光染色を行っている. これまでの結果では, 膝関節内の抗炎症効果のみでなく, DRG内のCGRPの発現の低下を確認することができた. DRG内のCGRPの発現は, 実際に関節内で起きている抹消組織炎症ではない疼痛感作が起因となっている可能性があることから, これら細胞治療によって, 変形性膝関節症患者様への慢性疼痛緩和への効果が期待されることが示唆された.今後はこれを立証するために, 自由神経終末の軸索延長の確認や逆行性トレースにより発現変化を確認していく.
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