研究課題/領域番号 |
22K16787
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
志賀 正宣 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (60840551)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | BCG / PGL |
研究開始時の研究の概要 |
表在性膀胱癌に対するBCGの膀胱内注入療法は確立されたがん免疫療法の一つである。免疫機序の詳細は明らかではないが、その主体は、“持続する”アジュバント効果であり、これはBCGに特徴的な細胞壁成分のそれぞれが複雑かつ巧みに作用することでもたらされる。本研究ではBCGの免疫調節因子と考えられている壁成分のPhenolic Glycolipid (PGL)に着目し、PGLの免疫調節機能を明らかにすることで、BCG特有の免疫メカニズムを解明し、BCGの抗腫瘍効果を最大、最適化した新規非生菌製剤の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
1.PGLリポソーム製剤の抗腫瘍効果の検証:PGLリポソームの抗腫瘍効果について、リポソーム製剤のPGL含有量を調整し、膀胱癌細胞株MB49のマウス皮下腫瘍モデルにて検証した。PGLリポソームの抗腫瘍効果はPGL含有量によらず腫瘍縮小効果を示す場合、腫瘍発育を促進する場合があり、一定した効果が得られなかった。Drug Delivery Systemとして用いているリポソーム製剤の不安定性の関与が示唆された。2.PGLリポソーム製剤の腫瘍免疫に及ぼす影響:PGLリポソーム製剤の皮下腫瘍モデルを用いて、腫瘍局所ならびに所属リンパ節の自然免疫細胞のうち樹状細胞ならびにマクロファージについてフローサイトメトリーで解析した。PGL投与によって樹状細胞、マクロファージともに活性化を示す傾向が得られたが、上記同様に実験結果が異なる場合もあり、一定した結果が得られなかった。3.PGLリポソーム製剤の検証:一定した結果が得られない原因として、リポソーム製剤の不安定性が示唆されたため、PGLリポソーム製剤の再評価を行った。質的評価をZETASIZER Nanoで行ったところ、リポソームの粒子径が作成時期によってばらついていることが明らかとなった。現在PGLに最も適したDrug Delivery Systemの方法を検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
PGLリポソーム製剤自体の不安定性がわかり、PGLに最も適したDrug Delivery Systemの検証が必要と考えられた。現時点でPGLの真の抗腫瘍効果を明らかにすることができていないため。
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今後の研究の推進方策 |
PGLに最も適したDrug Delivery Systemの方法の検証を行う。Drug Delivery System の検証としてリポソーム化以外の方法についても検証する。その上で、PGLの抗腫瘍効果ならびにそのメカニズムの解明を行う。
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