研究課題/領域番号 |
22K16807
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
五十嵐 大樹 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (90802801)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膀胱癌 / 腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、評価者の主観によらずに複数のマーカーを同時に測定できるイメージングマスサイトリー法ならび多重免疫組織染色解析システムを用いて、膀胱がんにおいて標準治療によって変化する腫瘍微小免疫環境を明らかにする。ここで得られた知見は、高い客観性と再現性により、膀胱がんにおける腫瘍微小免疫環境の変化に即した有望な治療反応性に関わるターゲットを正確に評価することが可能となり、患者毎の最適な治療を速やかに提供できる可能性がある。
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研究実績の概要 |
膀胱癌における腫瘍微小環境は治療介入に伴い変化していることが確認されている。特に腫瘍微小環境における免疫環境が重要となる免疫チェックポイント阻害療法では、導入時ならび治療介入によりダイナミックに変化していく腫瘍微小環境を理解することが必要であると考える。 現在までに、術前化学療法を行った筋層浸潤性膀胱癌51症例における治療前後の腫瘍微小環境を蛍光多重免疫染色により解析しており、2022年度にはその結果を論文報告(Ikarashi D, et al. Br J Ca.2022)している。また、同症例において病理学的完全奏効を達成した症例の腫瘍微小環境を解析した結果を2023年度に論文報告している(Ikarashi D, et al. Sci rep.2024) 現在はBCG療法治療前後症例の腫瘍微小環境の解析に着手しており、現在約15症例の解析を終了した。本検討においては、BCG治療前後の検体を使用しており、治療前後の腫瘍微小環境の変化に着目している。BCG抵抗症例に対する免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験を含めた適応拡大が欧米では進んでおり、今後注目すべき分野である。蛍光多重染色解析において、腫瘍微小環境と治療効果などの臨床経過に関連性を認めた場合は、症例を絞ってイメージングマスサイトメトリー法による解析を行うことも検討していくが、費用面で困難な可能性もあり、蛍光多重染色による解析を中心に継続している状態である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に続き、本年度も本研究成果の一部を論文報告できており、現在着手しているBCGを施行した膀胱癌症例においても蛍光多重免疫染色は終了しており、臨床情報とあわせた解析中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
症例の解析は順調に経過しているため、予定通りのペースで解析を継続していく。 本研究成果の一部は欧州泌尿器科学会や欧米泌尿器学会でも採択されており、学会発表と論文化を引き続き継続していく予定である。
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