研究課題/領域番号 |
22K16809
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
茂田 啓介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (10649875)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 上部尿路上皮癌 / 膀胱内再発 / CK5/6 / CK20 / FGFR3 / P53 / 腎盂尿管癌 / 膀胱癌 / CK20 / p53 / 尿路上皮癌分子サブタイプ / 尿路上皮癌 / 分子サブタイプ / 進展系統樹 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の主眼は、腎盂尿管内粘膜を起源とする腎盂尿管癌および術後膀胱内再発後膀胱癌、そしてMIBC進展症例に至るまでの豊富な臨床検体を利用し、癌細胞集団内に存在する分子細胞学的特徴とその連続性を明らかにすることで癌不均一性克服の一助とし、新規バイオマーカーの探索と同定を行うことで臨床現場に有用な癌再発進展系統樹を作成する事である。
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研究成果の概要 |
腎盂尿管癌の術後膀胱内再発は一定頻度で起こり、稀にMIBCへ進展する。本研究では、腎盂尿管癌と膀胱内再発後の異所性・異時性再発における分子生物学的特徴を明らかにした。CK20とFGFR3の発現は膀胱内再発の独立した予測因子であり、FGFR3陽性例が高い傾向にあった。膀胱内再発症例では、p53変異蛋白の発現がMIBC進展群で有意に高かった。結果から、腎盂尿管癌はCK20陽性やFGFR3陽性のluminal-papillary typeで膀胱内再発する傾向があり、p53変異蛋白の発現が筋層進展に関連していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで腎盂尿管癌患者の膀胱内再発リスク因子において、臨床病理学的因子の報告は多数行われてきたが、分子サブタイプを加えた再発リスク因子に関する知見は皆無であった。 本研究から、CK20やFGFR3などの分子マーカーが膀胱内再発の予測因子となることが示されたこと、更にはp53変異蛋白の存在がMIBCへの進展と関連していたことから、分子サブタイプ別病理学的評価は、再発進展リスクの高い患者に対する治療方針の決定に重要な意義をい持つと考えている。また、将来的には腎盂尿管癌や膀胱内再発後患者における革新的創薬研究に寄与すると考える。
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