研究課題/領域番号 |
22K16837
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
楠木 槙 熊本大学, 病院, 診療助手 (60920501)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 子宮内膜症性嚢胞 / マクロファージ / ヘモグロビン / 子宮内膜症関連卵巣癌 / 卵巣腫瘍 / 子宮内膜症 / 婦人科腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜症では腹腔内の炎症状態が病巣の進展を促進することが指摘されている。卵巣チョコレート嚢胞は内部に血液貯留を伴う閉鎖空間が形成される点が特徴的であるが、炎症との関連について、特にチョコレート嚢胞に焦点を当てられた研究は少ない。本研究では、卵巣チョコレート嚢胞組織や内容液・ヒト末梢血単球由来マクロファージを用いて、ヘモジデリン沈着がマクロファージの活性化に及ぼす影響や、ヘモジデリン含有マクロファージと子宮内膜症関連卵巣癌の細胞間相互作用について詳細なメカニズムを解析する。
|
研究実績の概要 |
子宮内膜症では腹腔内の炎症状態が病巣の進展を促進することが指摘されている。卵巣チョコレート嚢胞は内部に血液貯留を伴う閉鎖空間が形成される点が特徴的であるが、炎症との関連について、特にチョコレート嚢胞に焦点を当てられた研究は少ない。嚢胞内溶液は高サイトカイン状態であることがわかっているが、その成因は不明である。嚢胞壁にはヘモグロビンを処理することにより生じたヘモジデリンを含有するマクロファージが多く認められるが、ヘモジデリン含有マクロファージが炎症状態や発がんに与える影響についての研究は、ほとんどなされていない。本研究では、卵巣チョコレート嚢胞組織や内容液・ヒト末梢血単球由来マクロファージを用いて、ヘモジデリン沈着がマクロファージの活性化に及ぼす影響や、ヘモジデリン含有マクロファージと子宮内膜症関連卵巣癌の細胞間相互作用について詳細なメカニズムを解析する。本研究によ、マクロファージの活性化を標的とした治療法あるいは診断マーカーの開発につなげるため、チョコレート嚢胞形成・発がんにおけるマクロファージ活性化の影響を明らかにすることを目指している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ヒト末梢血単球からのマクロファージを誘導・培養、市販の精製ヘモグロビンを添加して産生されるサイトカインなどの遺伝子発現の解析、ヘモグロビン貯留により活性化される経路や遺伝子発現を制御する重要な因子を探索することを目的に、研究手法を確立させている段階であるが、所属施設が臨床診療施設と研究機関を兼ねており、所属部署の人員不足により、研究の進捗が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
ヒト末梢血単球からマクロファージを誘導・培養し、市販の精製ヘモグロビンを添加して産生されるサイトカインなどの遺伝子発現をRNAシークエンスで網羅的に解析する。KEGGパスウェイ解析などを利用し活性化シグナルを予測するとともにRTKアレイやWestern blotにより詳細なシグナル経路活性化状況を解析する。マクロファージの細胞表面マーカーの発現などもフローサイトメトリーや免疫細胞染色などにより解析を加える。共同研究を継続している細胞病理学講座と協力し、上記解析をすすめていく。
|