研究課題/領域番号 |
22K16871
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小林 達也 千葉大学, 医学部附属病院, 技術職員 (00645640)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 生殖補助医療 / 妊娠糖尿病 / 着床 / 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子 / 胎盤形成 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠糖尿病(GDM)は全妊娠の約8%の頻度で発症し、他の周産期合併症や胎児異常の増加のみならず、出産後の母児の耐糖能異常など長期的な健康被害を及ぼす。近年、生殖補助医療 (ART)による妊娠がGDM発症のリスク因子であることがわかってきたが、GDM発症を予防する方法は確立されていない。本研究では動物実験、廃棄胚を用いた分子生物学的実験および臨床データの後方視的観察により、ARTによるGDM発症を予防する方法を探索的に検討する。
|
研究実績の概要 |
本研究は顆粒球マクロファージコロニー刺激因含有培養液の着床促進作用と妊娠予後の解明に焦点を当てている。 本年度は臨床成績の後方視的検討を行った。凍結融解胚盤胞移植の回復培養時に2ng/ml GM-CSFを含むGM-CSF含有培養液にて回復培養を行った213周期の胚移植成績を、傾向スコアマッチングにて患者・胚盤胞背景を揃えた対照群(GM-CSF非含有培養液使用周期)213周期と後方視的に比較解析し、GM-CSF含有培養液で回復培養を行うことで、着床率が約15%、胎嚢確認率(臨床妊娠率)が約10%、生産率が約10%上昇することを国際雑誌に報告した(Okabe et al. JARG, 2022)。この時、児の先天性奇形率、体重などに対する有害事象は認められなかった。従って、GM-CSF含有培養液による回復培養は安全に凍結融解胚盤胞の移植成績を向上させる方法であると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はGM-CSFの着床率改善効果について臨床データの後方史討に焦点を当て研究活動を行い、国際雑誌に報告することができた。臨床サンプルも十分に蓄積することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
RNAシーケンス用サンプルを充分量確保することができた。今後これらのサンプルを網羅的に解析し、GM-CSFの胚盤胞への作用点を明らかにする。
|