研究課題/領域番号 |
22K16905
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
籠谷 領二 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90707762)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 好酸球性副鼻腔炎 / 嗅覚 / 嗅球 / ミクログリア / 傍糸球体細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者が確立した好酸球性副鼻腔炎のマウスモデルを用いて、好酸球性副鼻腔炎が嗅覚の一次中枢である嗅球に与える影響を主に解析する。具体的には、嗅球におけるミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイトといったグリア細胞や、傍糸球体細胞の変化を組織学的に解析し、炎症性サイトカインやケモカインの発現量変化について、遺伝子解析、蛋白質定量解析を用いて検討する。特に嗅球において変化が大きい分子に関しては、それに対する中和抗体を投与して影響を解析する。
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研究実績の概要 |
活性型ビタミンD3誘導体の経皮投与と卵白アルブミン(OVA)の点鼻チャレンジを組み合わせた好酸球性副鼻腔炎のマウスモデルを用いて、嗅球の組織学的解析を行った。 グリア細胞の解析では、好酸球性副鼻腔炎モデルマウスの嗅球では対照群と比較して、嗅球のIba-1陽性細胞(ミクログリア/マクロファージ)の増加が糸球体層、外網状層、顆粒層の各層において確認された、TMEM119陽性細胞(ミクログリア)は、外網状層と顆粒層においてはIba-1陽性細胞とほぼ一致しており、これらの層におけるIba-1陽性細胞はほとんどミクログリアであると考えられた。一方、糸球体層ではTMEM119陽性細胞(ミクログリア)は非常に少なく、この層におけるIba-1陽性細胞の多くがマクロファージであることを示す結果であった。GFAP陽性細胞(活性化アストロサイト)の解析では、各層において対照群に対する明らかな差は見られなかった。 また、糸球体層における傍糸球体細胞の解析では、好酸球性副鼻腔炎モデルにおいてTyrosine hydroxylase陽性細胞の減少が、特に嗅球内側の糸球体層で比較的明瞭に認められた。もう1つの傍糸球体細胞サブタイプであるCalretinin陽性細胞については、対照群と有意な差は認められなかった。 これらの結果から、好酸球性副鼻腔炎においては末梢嗅上皮のみならず中枢である嗅球にも変化が生じており、これらの変化が嗅覚症状に影響していると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、好酸球性副鼻腔炎モデルを用いて、鼻副鼻腔の好酸球性炎症が嗅球に及ぼす影響を検討することが主目的であるが、その中の組織学的検討については概ね期待通りの傾向をつかむことができた。
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今後の研究の推進方策 |
好酸球性副鼻腔炎モデルにおける嗅球と嗅上皮の遺伝子発現変化を次世代シークエンサーによる網羅的解析によって評価する予定である。
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