研究課題/領域番号 |
22K16925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浦田 真次 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60849404)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 概日リズム / 睡眠障害 / 難聴 / 睡眠 / 蝸牛 |
研究開始時の研究の概要 |
全身の細胞は概日リズムによって制御され、組織固有のリズムの乱れが様々な疾病を誘発する。蝸牛において時計遺伝子(Per1, Per2, Bmal1, Cry)の発現は確認されているが、それらの機能については十分に解析されていない。本研究では、蝸牛内での時計遺伝子および時計タンパク質の発現パターン等を明らかとすることで概日リズムに関連した蝸牛機能を明らかにすることを目標とする
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研究実績の概要 |
本研究の目標は、概日リズムの乱れによる蝸牛内時計タンパク質、酸化物質、抗酸化物質およびシナプス関連因子の定量解析を行い、蝸牛における概日リズムの機能を解明し、最終的には末梢感覚器における睡眠の意義を明らかにすることである。時計タンパク質は免疫染色での可視化は困難であることから、時計タンパク質を発現するトランスジェニック(Tg)マウス(Per1-Venus, Per2-DsRed)を導入した。 Per1-Venus, Per2-DsRedの脳組織を用いて視交叉上核での蛍光タンパク質の発現を確認した。蛍光タンパク質の発現量は概日周期で明らかに異なっていたが、個体差も多かった。同マウスの蝸牛内での蛍光タンパク質の発現か極めて少なく解析可能が画像を取得することは出来なかった。また、Per1-Venus, Per2-DsRedマウスはC57BL/6マウスと比べて性交回数や摂食量が少なく繁殖に難渋しており実験が不安定である。 次に概日リズムや睡眠が聴覚に与える影響を評価する為、C57BL/6マウスを用いて視交叉上核破壊群、睡眠障害(レム+ノンレム睡眠障害群およびレム睡眠障害群)マウスの聴覚を聴性脳幹反応(ABR)で評価した。いずれの群でもABRの閾値の変化は認めかなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始後早期にPer1-Venus, Per2-DsRedマウスの安定供給が困難であり、時計関連タンパク質の発現動態の解析は遅れている。一方、睡眠障害モデル動物の作製は予定より早く行えたため、実験全体としてはおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
概日リズム障害、睡眠障害モデル動物の作製法を確立できたため、障害マウスを一過性閾値上昇する条件での強大音暴露を行い、概日リズムや睡眠が難聴発症や回復にどのような影響を及ぼすかを解析する予定である。また、時計遺伝子、時計タンパク質の定量評価は画像解析でなく分子生物学的手法に変更して目的を達成を目指す。
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