研究課題/領域番号 |
22K16949
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴村 文那 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (10896989)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖尿病網膜症 / 細胞老化 / 医歯薬学 / 眼科学 / 眼生化学・分子生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病の三大合併症の1つである糖尿病網膜症では、不可逆的な網膜内神経細胞の障害が問題となるため、早期からの神経保護治療による“予防的アプローチ”が重要である。 近年、糖尿病により細胞老化が促進されると共に老化した細胞が糖尿病網膜症の重症化に関与する可能性や、様々なストレスを受けて不可逆的な増殖停止に至った老化細胞を薬剤によって除去できる可能性が示唆されている。 そこで本研究では老化細胞除去薬に着目し、糖尿病網膜症に対する治療効果とそのメカニズムを検証する。
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研究実績の概要 |
1型糖尿病モデルとして知られるストレプトゾシン誘発糖尿病モデルを用いた。8週齢の雄性C57BL/6Jマウスを対照群・sham群・治療群の3群に分け、sham群と治療群にはストレプトゾシンを腹腔内注射し、一週間後の血糖測定で250mg/dL以上のものを糖尿病動物モデルとして使用した。また、糖尿病網膜症における細胞老化の影響を抑制するため、治療群には糖尿病発症1週間後から週2回、4週間にわたりGLS1阻害剤を250μgずつ腹腔内注射し、sham群には同量のPBSを腹腔内注射した。網膜機能評価として、糖尿病発症8週後と12週間後に網膜電図(ERG)を行った。また、senescence-associated secretory phenotypes(SASPs)として知られるIL-6、MCP-1ならびにINK4aの網膜内発現をreal-time PCR、ELISAで評価した。 その結果、体重減少や血糖上昇といった全身状態の変化はGLS1阻害薬投与の影響を受けなかった。また、ERGのb/a比は糖尿病発症8週間後も12週間後もsham群と治療群で有意差はなかった。一方、律動様小波については、8週間後には両群に統計学的な差を認めなかったが、12週間後には有意に改善した(p<0.05)。対照群に対して、MCP-1、INK4aはいずれもsham群で上昇したが、治療群では有意に改善した(いずれもp<0.05)。しかしながら、IL-6の発現についてはsham群と治療群の間に有意な差は認めなかった。 これらの結果を踏まえ、第127回日本眼科学会総会と2023年Fujiretinaにて一般講演を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
糖尿病モデルマウスの網膜内において、老化マーカーと言われているIMK4aの発現を確認できたことは大きいが、当初予定していた糖尿病患者サンプルでの解析でまだ結果が出ておらず、やや遅れていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書の通り、2年目の目標である老化細胞の同定と網膜機能低下の機序の解明、および1年目の目標のうちまだ解析できてないヒトサンプルを用いた実験を進めていく。
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