研究課題/領域番号 |
22K16975
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
椎原 秀樹 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 助教 (00837271)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 人工知能 / 光干渉断層計 / 網膜硝子体疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習による画像分類は非常に精度が高い一方で、解析の過程の解析が困難であるという問題(ブラックボックス問題)があり、臨床における人工知能(AI)の応用の大きな妨げとなっている。そこで解析過程が可視化できる説明可能なAI;Explanable AIに注目が集まっている。本研究では光干渉断層計の画像をExplanable AIによって分類することを目指し、より臨床応用しやすいAIモデルを構築することを目的として行う。さらにExplanable AIによる解析結果を詳細に観察することによって、人間の目には見落とされてしまう微細な異常について解析を行う。
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研究実績の概要 |
本年度はまず、深層学習による光干渉断層計(OCT)の層別化プログラムを作成し、この人工知能(AI)モデルが層境界の検出にどの程度の確信度を有しているかを算出し、確率分布のエントロピーからモデルの”不確かさ”を定量化した。そして、この”不確かさ”が、疾患眼の乱れた網膜層構造では上昇するという仮説を基に、不確かさの定量化から疾患眼と正常眼の分類が可能かどうかを検証した。その結果、OCT B-scan画像をAUC=0.92という確度で分類が可能であることが分かった。また網膜各層の異常の有無についても、高い確度で分類が可能であることも分かった。さらにこの"不確かさ"をMAP化することによって、OCT画像のどの層のどの部位に異常があるかを可視化することが可能であった。このことはAIによる疾患の”診断”ではないが、臨床医が疾患を診断する過程における手助けとなるツールとして活用することができる可能性を示唆している。さらに、AIの思考過程である確率分布を定量化する手法であるため、これまでの研究で行われていた深層学習にそのまま分類問題を解かせる手法とは異なり、思考過程が説明できるという優位点が存在する。AIの思考過程のブラックボックスは以前から問題になっており、これを解決する一つの手法として期待できるものと考えている。これらの結果については学会報告及び論文発表(PLOS ONE, 2023)を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に検証する計画であったAIモデルによる疾患と正常の分類性能の評価を実施し、論文発表まで行っているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はAIモデルを活用し、人間の認知が難しい微細な異常所見を検出可能であるかについて検証を行っていく方針である。具体的には糖尿病網膜症初期の一見正常に見えるOCT画像から、ごくわずかな異常の検出を試みる予定である。
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