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3Dデジタル手術での照射光選択による新規眼内組織強調法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K16976
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関横浜市立大学

研究代表者

田中 慎  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (40937447)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード網膜 / 水晶体 / 波長 / キセノン光 / 出血 / 分光 / ハイパースペクトル / 眼科 / 手術 / デジタル手術 / 顕微鏡
研究開始時の研究の概要

近年眼科の顕微鏡下手術において、カメラで撮影された映像を3Dモニターで表示し手術を行うdigital assisted surgeryが普及し始めている。映像をデジタル処理するため、画面の明るさを調節し低光量での手術や、色調を変えて眼内組織を強調することが可能である。本研究では、可視光外の波長や特定の波長を選択的に照射し、デジタル処理を行い眼内組織の視認性を向上させる、新規眼内組織強調法の開発を試みる。

研究実績の概要

昨年度の実験から眼内の透明な組織である角膜、水晶体、水晶体前嚢を吸光計では吸収波長に差はなかった。今回我々は硝子体手術時に使用される無色透明な手術補助材料である、眼内灌流液(オペガードMA眼灌流(千寿製薬))、シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン; 日本アルコン)、パーフルオロン(パーフルオロ-n-オクタン; 日本アルコン)について波長情報から3者の分離ができるか検討した。シリコーンオイルは無色透明の粘稠性のある液体で、網膜剥離の治療の際にタンポナーデ物質として使用し、眼内に3ヶ月から6か月程度留置される。パーフルオロンは密度が1.726g/mlと水より密度が高いことから硝子体手術時に剥離した網膜を進展させる重しとして使用される。波長情報はハイパースペクトルカメラ(エバ・ジャパン)を用いて取得した。ハイパースペクトルカメラは、カメラと分光計を組み合わせることで1ピクセルごとの波長情報が得られるカメラである。測定波長域は380nm~1000nmで波長分解能は5nm、画像解像度は122万画素である。まず各々のスペクトル情報を調べた。その結果眼内灌流液は930nmを超えると透過率が落ちることがわかった。またシリコーンオイルでは910nm付近で透過率が落ちていた。パーフルオロンでは観測範囲の波長では透過率は一定であった。無色透明な眼内灌流液、シリコーンオイル、パーフルオロン混ぜたシャーレをハイパースペクトルカメラで撮影した画像ではこの透過率の差を利用して、画像上でそれぞれ同定することに成功した。
今年度はハイパースペクトルカメラを用いて網膜組織での波長情報を取得していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

硝子体手術時に使用する手術補助剤の波長特性を得ることができ、人の眼では区別不能な眼内灌流液、シリコーンオイル、パーフルオロンをハイパースペクトルカメラで区別することができた。この結果は論文投稿準備中である。

今後の研究の推進方策

今年度はハイパースペクトルカメラを用いて、網膜組織での波長情報を取得していく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Retinal haemorrhages on ultra-widefield red channel images and perfusion status in central retinal vein occlusion2022

    • 著者名/発表者名
      Shin Tanaka, Yui Tanaka, Tatsuya Inoue, Koichi Nagura, Rei Arasaki, Kazuyoshi Okawa, Shohei Kitahata, Kentaro Nakamura, Shiro Kastube, Yasuo Yanagi, Maiko Maruyama-Inoue, Kazuaki Kadonosono
    • 雑誌名

      Eye

      巻: Online ahead of print. 号: 11 ページ: 2305-2309

    • DOI

      10.1038/s41433-022-02337-3

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] パッシブロボティクス技術を基盤にした術者支援ロボットの開発2023

    • 著者名/発表者名
      田中 慎
    • 学会等名
      第77回日本臨床眼科学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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