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組織拡張器(エキスパンダー)、人工脂肪、脂肪移植を併用した脂肪再生方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K16987
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56070:形成外科学関連
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

荻野 秀一  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30782396)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード脂肪再生 / 組織拡張 / 脂肪移植 / 人工脂肪 / 皮膚拡張 / エキスパンダー / 乳癌
研究開始時の研究の概要

現在行われている様々な軟部組織再建の方法にかわる新たな治療方法の開発を行っている。生体内に留置すると脂肪に置き換わる吸収性材料(人工脂肪)を開発したが、脂肪形成が十分ではない。脂肪の形成効率を改善させるため、本研究では、組織拡張器(エキスパンダー)、人工脂肪、脂肪移植を併用し、エキスパンダーが及ぼす移植脂肪の生着率への影響や人工脂肪の脂肪形成能の向上方法を探る。本研究によりエキスパンダーの有効性、人工脂肪の脂肪形成能向上方法がわかれば、乳癌術後の新たな再建法へつながることが期待される。

研究実績の概要

現在行われている乳房再建は、主に自家組織移植、人工物(シリコンインプラント)埋植、脂肪移植で行われるが、各々自家組織犠牲、人工物埋植による合併症、生着不良などの問題点がある。これらの問題点を解決する新たな治療方法の開発を行っている。現在までに生体内に留置すると細胞、細胞成長因子を用いずとも脂肪に置き換わる吸収性材料(人工脂肪)を開発したが、脂肪形成が十分ではない。一方、脂肪移植の生着率向上のため、組織拡張器(エキスパンダー)による事前の皮膚拡張で空間を確保し、複数回内容量の減量と同時に脂肪移植を行う試みがされているが、その原理は解明されていない。本研究では、脂肪の形成効率を改善させるため、本研究では、エキスパンダー(事前の皮膚拡張)が及ぼす移植脂肪の生着率への影響を解明することと、人工脂肪の内腔維持・脂肪形成向上方法を開発することを目的とする。
前述した目的を達成するために、小動物(ラット)を用い下記の2つの実験を行う。一つ目の実験では、人工脂肪の内腔維持率の向上、早期の脂肪形成を促す方法として、in vivoでの人工脂肪と組織拡張、脂肪移植を併用した際の人工脂肪内腔維持期間、脂肪の再生について検討を行う。二つ目の実験では、組織拡張による皮下組織の血流変化、事前の皮膚拡張内腔維持による移植脂肪の生着率変化を検討する。
2023年度には、組織拡張により皮下組織血流の変化は、シリコンインプラント埋植後の方が良いことが分かった。組織拡張と脂肪移植併用モデルの検討は継続検討中である。また、人工脂肪を用いたモデルは、人工脂肪が埋入後数か月以内に頭部から露出し、検討困難であるため、埋植方法の変更を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

小容量(3mlほど)のエキスパンダーの国内販売はなく、輸入する予定であったが入手できなかった。そのため、シリコンブロックを用いることとした。皮膚拡張による影響の検討を行い、現在、皮膚拡張した後に脂肪移植を行うモデルの検討を行っている。また、人工脂肪を用いたモデルでも検討を開始した。滋賀医科大学の小動物飼育施設に寄生虫などが発生し、ラット実験を遂行することが困難となった。そのため、2022年夏から秋にかけて実験を進めることが困難であった。2023年度には、組織拡張と脂肪移植を変容したモデルの埋入実験、組織採取を行った。人工脂肪併用モデルは、人工脂肪が埋入後数か月以内に頭部から露出し、評価困難であったため、埋植方法の変更を検討している。

今後の研究の推進方策

シリコンブロック埋植による組織拡張と脂肪移植を併用したモデルでは、脂肪移植単独、組織拡張+脂肪移植群で埋入試験、組織採取は終了した。現時点での結果では、脂肪移植単独群の方が脂肪移植の生着が良さそうである。しかし、脂肪移植単独群は、皮膚切開も行っていないため、その影響が考えられるため、組織拡張を行う群と同様の切開を行ったうえで脂肪移植を行うモデルを2024年度には検討行う。人工脂肪を用いた検討は、頭部モデルでは評価困難であり、背部埋植モデルなどでの検討を行う。今後、研究進達に応じ、その結果を学会発表、論文投稿にて報告する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 乳房再建用人工脂肪の開発2024

    • 著者名/発表者名
      荻野秀一、趙倩楠、李成姫、加藤優季、坂本道治、山内康治、荒田順、山岡哲二、森本尚樹
    • 学会等名
      第23回日本再生医療学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳房再建用人工脂肪開発の現状と展望2023

    • 著者名/発表者名
      荻野秀一、趙倩楠、李成姫、仲野孝史、加藤優季、坂本道治、山内康治、荒田順、山岡哲二、森本尚樹
    • 学会等名
      第32回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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