研究課題/領域番号 |
22K16994
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊藤 梨里 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (00813544)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / 活性化大網 / 培養上清 / 内臓脂肪 / 大網・腸間膜 / milky spot / 内蔵脂肪 / 免疫・循環系 / 機能的リンパ節移植法 / 機能的リンパ移植法 / 大網・腸管膜 |
研究開始時の研究の概要 |
大網は感染巣に対する充填法などにしばしば利用されてきた。近年はそれに加えて、活性化させた大網はVEGFやSDF-1αなどの活性化物質を多量に放出することがわかってきた。活性化大網からのパラクライン効果によりリンパ管新生や血管新生が促されることで、移植リンパ節の再疎通率を向上する可能性を秘めている。リンパ節移植の際に活性化大網の培養上清を附加することで再疎通率へ与える影響を、動物モデルを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
大網は腹腔内の免疫組織としての役割を持っており、腹腔内の異物に対して反応することが分かっている。本研究は活性化大網の培養上清を用いたリンパ浮腫治療法の開発を目的として行われた。マウス後肢の急性リンパ浮腫モデルを作成し3群に分け、活性化大網の培養上清、活性化してない大網の培養上清、培養液を各群に局所投与した。活性化大網の培養上清投与群では急性リンパ浮腫のピークを軽減させ、軽快までの時間を有意に短縮した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大網内にはリンパ節が存在するが、異物などにより活性化されることで大網組織自体もリンパ系の役割を有し、特にMilky spotなどでリンパ節と類似した役割を果たすことが報告されている。大網はリンパ節郭清後の再建材料として用いられるが、再生医療の観点で、大網が持つ成長因子に注目した検討は未だに行われていない。本研究では、活性化大網の培養上清のみを用いてリンパ浮腫への影響を検証した。大網は、Scaffoldとしての役割に加え、成長因子の放出という観点でも有用なリンパ流の再建材料であることが示唆された。
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