研究課題/領域番号 |
22K17011
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岡野 徳壽 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70886663)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯周炎 / 多発性硬化症 / インフラマソーム / HIF-1a / ROS / JAK / STAT / inflammasome / Porphyromonas gingivalis / 歯周炎関連細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
Pgは自己免疫疾患の一つ多発性硬化症(Multiple Sclerosis、MS)を増悪化させることが示唆されている。申請者は、PgによるMS増悪化に関わる宿主因子候補として低酸素誘導因子HIF-1αを同定し、さらにHIF-1αが低酸素依存的にPgによるインフラマソーム活性化 を制御していることを見出した。そこで申請者は、このHIF-1αによって制御されている細 胞内代謝産物および低酸素応答遺伝子が関連したインフラマソーム活性化こそがMS増悪化 を誘導しているのではないかという仮説を立てた。本研究ではこの仮説の検証を行い、PgによるMS増悪化機構の解明を 目指す。
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研究成果の概要 |
臨床研究あるいは動物モデルを用いた研究から、歯周炎関連細菌Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis, Pg)は自己免疫疾患の一つ多発性硬化症(MS)を増悪化させることが示唆されている。本研究ではマウス骨髄由来マクロファージ(BMDMs) のRNAsequencingの解析結果から、TRIFの欠損に伴ってHIF-1aの遺伝子発現が低下し、同時に核移行が有意に減少することを見出した。さらに、TRIF欠損マウスのBMDMsではP. gingivalis感染によるインフラマソームの活性化がHIF-1a欠損時と同様に減少することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果は、長年議論されてきた歯周炎とMSに関する研究に大きなインパクトを与えることができる。また、増悪化メカニズムを理解することによって、歯周炎とMSを併発した患者さんのための新たな抗歯周炎-MS薬の開発へとつなげられることが予想される。さらに本研究は、多発性硬化症のみならす、歯科学において長年議論され続けている様々な歯周炎と自己免疫疾患、または歯周炎と全身疾患の連関メカニズムを解明する足掛かりとなっていくことが期待される。
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