研究課題/領域番号 |
22K17061
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
糸山 知宏 九州大学, 大学病院, 助教 (50884433)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 象牙質 / カルシニューリン / 歯の老化 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の歯の変化として、第二・第三象牙質の添加による歯髄腔の狭窄が挙げられる。老年人口の増加から、根管が狭窄した治療困難な歯は、今後も増加していくと考えられ、歯髄腔狭窄のメカニズムの解明が求められる。これまでに申請者らは、ラットの象牙芽細胞層においてドーパミンおよびドーパミン受容体が発現し、さらにドーパミンが、前象牙芽細胞の象牙芽細胞関連因子の発現と石灰化物形成を促進することを報告している。そこで本研究では、象牙芽細胞においてドーパミンが象牙質を形成していると仮説を立て、その下流のシグナルとその制御機構を詳細に検討することで、第二・第三象牙質形成の制御機構のメカニズムの解析を目的としている。
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研究実績の概要 |
歯の加齢変化の一つとして第二・第三象牙質の形成とそれに伴う歯髄腔の狭窄は報告されているが、そのメカニズムの解析は進んでいない。当研究室では、ラットの象牙芽細胞層においてドーパミンおよびドーパミン受容体が発現し、さらにドーパミンがPKAを介して前象牙芽細胞の前象牙芽細胞の象牙芽細胞関連因子の発現と石灰化物形成を促進することを報告した。これに加え、ドーパミンの下流であるPKAの標的基質がカルシニューリン脱リン酸化されること、さらにカルシニューリン阻害薬が第二象牙質形成を促進することに着目し、ドーパミンとその下流のPKAが象牙質形成を正の制御をしており、カルシニューリンが負の制御をしていると仮説を立てた。昨年度までに、前象牙芽細胞であるKN-3細胞に、カルシニューリンの阻害剤であるFK506を用いて刺激した結果、アリザリンレッドS染色領域の増加を認めた。またFK506およびPKAの阻害剤であるH89を同時に添加し、KN-3細胞を培養した結果、アリザリンレッドS染色領域の増加を認めた。この結果からカルシニューリンがPKAより下流で石灰化を抑制している可能性が示唆された。 カルシニューリンとドーパミンのそれぞれの下流に位置し、相互作用に関連しているDarrpー32の発現を検討した。またKN-3細胞において、Darrp-32のリン酸化について検討した。カルシニューリンによってDarrp-32は、カルシニューリンによって脱リン酸化され、PKAによってリン酸化されることが報告されている。KN-3細胞にFK506を添加した結果、カルシニューリンのリン酸化を認めた。また、ラットにおいて切歯および臼歯でのDarrp-32およびリン酸化Darrp-32の発現を検討したが、どちらの発現もは認められなかった。染色条件等の再考が必要と思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
KN-3細胞の増殖や刺激が安定せず、実験に遅れが出ている。 また、vivoにおいてDarrp-32の発現検討のために、染色条件を検討しており、実験が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ラットでのDarrp-32を検討してきたが、マウスなど、動物種の変更が必要。 また抗体の再考などが必要と考えられる。
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