研究課題/領域番号 |
22K17087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
押部 成美 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 非常勤講師 (50850559)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 再生医療 / 口腔粘膜再生 / インプラント治療 / 自己血漿 / 粘膜再生 / 創傷治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
iPRF(injectable Pletelet Rich Fibrin)は多血小板血漿(Pletelet Rich Plasma:PRP)と比較し、抗凝固剤を用いずに血液を採取し、遠心条件を低遠心力かつ短時間に設定することで作製されるため、血小板や白血球、間葉系幹細胞を豊富に含んでいる。また、作製時は液状で、マトリクスが生理的に凝固する過程で成長因子が徐放されるため、非常に高い組織再生効果が期待できる。本研究では、国外で臨床応用され、次世代の多血小板フィブリン療法として注目されているiPRFに着目し、口腔粘膜の再生治療への応用を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、iPRFの組織再生効果を最大限に引き出すため、in vitroにて異なる遠心条件により作製したiPRFの成分や形態、成長因子量の違いを明らかにし、またこれらの違いが線維芽細胞培養系に及ぼす効果を明らかにすることで作製時の遠心条件の最適化を行い、in vivoにて口腔粘膜の創傷治癒や組織再生への有効性を評価することである。 上記目的を達成するため、令和5年度の研究実施計画として遂行すべき内容は、「材料の抽出」「in vitro評価」であった。健常なヒトから採血を行い、異なる3条件で作製したiPRFを実験群として、全血液、PRPを対照群とし、成分分析や成長因子の定量分析(ELISA)、SEMを用いた形態学的分析、細胞試験、遺伝子解析を行う予定であった。しかし、血液は性差や個人間、材料抽出時の健康状態により比重や成分も異なり、遠心分離にて得られるiRFの量にも材料間での誤差が大きかったり、遠心条件によっては材料が十分に抽出できないことがわかった。また、iPRFの抽出の際には、抗凝固薬を使用しないこともあり、材料抽出時に作業時間・操作時間が長くなると材料が凝固してしまうという問題もあり、安定した材料の抽出が難いこともわかった。 臨床応用の場では、常に安定した材料の抽出が行えることが前提となるため、文献的な考察、検討も加えながら材料抽出における遠心条件、作業条件を現在再考中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
育児と臨床の両立
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、「材料の抽出」「in vitro評価」を継続する。文献的検討も行いながら、「材料の抽出」における遠心条件を再考し、安定した材料の抽出ができ、かつ臨床的にも組織再生効果の高いと思われる条件を再設定する。その後、in vitroの実験に取り掛かる予定である。
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