研究課題/領域番号 |
22K17099
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
長尾 麻由 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (00801101)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | RAR / 骨再生 / 石灰化 / 歯周再生療法 / 骨芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は, 細菌由来のリポ多糖 (LPS)により歯肉や歯槽骨に炎症が惹起され, 歯槽骨が吸収され進行する。吸収された歯槽骨の治療には, 歯周組織再生療法が行われている。その歯周組織再生療法の新たな戦略として, レチノイン酸受容体γ (RARγ) に着目した。 RARγは, 骨代謝を調節する重要な因子である。RARγ選択的アンタゴニストは軟骨内骨化を促進すると報告されているが, 骨や骨芽細胞に対する効果やメカニズムはまだ不明な点が多い。申請者はRARγアンタゴニストが骨や骨芽細胞に及ぼす影響を調べることで, RARγアンタゴニストを用いた歯周組織再生への応用を目的とし, 本研究を企図した。
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研究実績の概要 |
本研究は、骨代謝に重要な役割を果たすRARγ(レチノイン酸受容体γ)に着目し、RARγアンタゴニストが骨再生に及ぼす影響を解明する事を目的としている。今年度は、RARγアンタゴニストがマウス頭蓋冠由来株化骨芽細胞であるMC3T3-E1細胞の石灰化に及ぼす影響を検討した。 MC3T3-E1細胞を24wellプレートに5×10^4 cells/well播種し、 生着後にRARγ選択的アンタゴニストであるMM11253(0、1、2.5、5、10uM)を添加し、石灰化培地にて14日間培養した。培養後、細胞を4%PFAで固定しALP染色を行なった。また、96wellプレートにMC3T3-E1細胞0.5×10^4 cells/well播種した後、ELISAにて3、5、7、10日後にALP活性を測定した。 ALP染色の結果、MM11253刺激群はControlと比較してより赤く染色され、濃度依存的にALP活性の亢進が認められた。また、ALP活性をELISAにて検討したところ、濃度依存的にALP活性の上昇傾向を認めた。このことから、RARγアンタゴニストは骨芽細胞のALP活性を促進する可能性が示唆された。 次に、MC3T3-E1細胞をMM11253(0、1、2.5uM)で7日間刺激後、遺伝子発現の変化をPCRにて検討したところ、ALPは濃度依存的に増加した。これらの結果から、RARγアンタゴニストはALP活性を促進することが示唆された。 一方、RunX2の遺伝子発現はRARγアンタゴニストにより変化しなかった。骨芽細胞の分化に関するOCNなどの遺伝子発現がRARγアンタゴニストにより変化するのか、さらなる検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
RARγアンタゴニストがマウス骨芽細胞株であるMC3T3-E1細胞のALP活性し、用量依存的に石灰化を促進する可能性がin vitroで示唆された。引き続き他の石灰化に関わる因子や、実際の骨への影響を検討する必要はあるが、概ね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
RARγアンタゴニスト(MM11253)が骨芽細胞の増殖に影響を及ぼすかを検討するため、骨芽細胞を96wellプレートに播種しRARγアンタゴニストを添加した際の増殖能の変化を、BrdU assayにて検討を行う予定である。また、RARγアンタゴニストが骨芽細胞の石灰化に及ぼす影響をアリザリン染色によって石灰化物を染色し、検討を行う予定である。 次にRARγアンタゴニストが骨芽細胞の分化に及ぼす影響を検討するため、PCRにて骨芽細胞の分化や細胞外マトリックス形成に関わる遺伝子の発現(collagen I、OCN、BSP、Spp1、Osx)をPCRにて検討を行う。 また、RARγアンタゴニストの骨増生の効果を検討するため、in vivoでの検討を進めていく予定である。
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