研究課題/領域番号 |
22K17102
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山田 恭子 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (60906353)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 睡眠時無呼吸症候群 / 分離型OA / 顎運動測定 / モーションキャプチャー |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠時無呼吸症候群用口腔内装置(OA)の一つである分離型OAは下顎の開口や側方運動が許容されるという利点があるが,装置の効果という点においては,開口の許容が不利になる可能性があるため,下顎の移動方向や範囲について十分に検証する必要がある. そのため本研究では,複数の開口運動の制御構造の分離型OAについてOA装着時の顎運動経路を解析することで,OA装着時の顎運動経路の解明を行う.研究の成果により,OAの効果に影響を及ぼす可能性があるとされる分離型OA装着時における開口の影響の解明する一助となることが期待される.
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研究実績の概要 |
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療法の1つである口腔内装置(OA)は主に上下完全固定型(以下,固定型OA)と上下分離型OA(以下,分離型OA)に大別される.固定型OAでは上下マウスピースを完全に固定し,顎運動が制限されるため違和感が危惧されるのに対し,分離型OAは下顎の開口がある程度許容されるというメリットがあるものの,一方で,装置の効果という点においては開口の許容が不利に働く可能性もあり,装置装着時の顎運動経路を十分に検証する必要がある. これまでの研究実績により,現在広く用いられているOAの1つである,上下マウスピースをコネクターにて連結したタイプである2種類の分離型OA装着時の顎運動経路を検証し,開口運動による中咽頭の狭窄作用を生じづらくする可能性を示唆する結果を得た. そこで本研究の目的は,K7およびモーションキャプチャーシステムを使用し,さらに他の2種類の分離型OA(ソムノデントタイプOA・ハーブストアプライアンスタイプOA)の装置装着時の顎運動経路についても検証することで,分離型 OA の開口による影響の全体像を解明しようとするものである. 2023年度までに,ソムノデントタイプOAならびにハーブストアプライアンスタイプOAの製作に関する予備的研究ならびに,モーションキャプチャーシステムを用いた測定を行うための環境整備を終了した. 2024年度からはデータの測定および解析を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
OA製作法の検討などの予備的研究に時間を要し,まだデータ収集を行うことができていない状態にあるため,データ解析やその先の分離型 OA の開口による影響の全体像を解明には至らなかった.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までに予備的研究は終了したため,今年度は本格的なデータ収集を行う.個性正常咬合を有する健常被験者を募集し,被験者ごとにハーブストアプライアンスタイプOA,ソムノデントタイプOAを製作,K7及びモーションキャプチャーシステムを使用し,OA装着時の顎運動ならびにオトガイ下部から前頚部の動きも測定し,結果の解析を遂行する. その後は,学会発表と論文化を行い,研究成果を公表する予定である.
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