研究課題/領域番号 |
22K17125
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
前田 由佳利 北海道大学, 大学病院, 医員 (40884622)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カーボンナノホーン / ミノサイクリン / インプラント周囲炎 / 局所薬物送達療法 / 共培養 / 動物実験 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科分野においてインプラント周囲炎は,インプラント体の早期脱落を引き起こすなど臨床における大きな問題となっている.そのためCNHsの徐放性を利用する.薬剤の長期徐放が可能となれば薬剤の流出を防ぐことで頻回の反復投与が不要となり,薬剤を低用量に抑えた治療が可能となると考える. 本研究ではさらに,CNHsが骨芽細胞の分化を促進することを応用する.消炎後,死滅細菌の貪食のため活性化されたマクロファージに機能化CNHsも貪食させることで,骨芽細胞の分化を促す.これにより新たなインプラント周囲炎へのアプローチとして,機能化CNHsによる持続的な抗菌性の保持及び骨形成の促進を図ることを目的とする.
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研究実績の概要 |
歯科分野においては,インプラント治療は予知性ならびに効果の高い治療であるが,インプラント周囲炎が,インプラント体の早期脱落を引き起こすなど臨床における大きな問題となっている.新たなインプラント周囲炎へのアプローチとして,局所薬物送達療法のため薬剤担持をさせたカーボンナノホーン(機能化CNHs)を作製し,その生体応答を検証する.本研究では機能化CNHsによる持続的な抗菌性の保持及び骨形成の促進を図ることを目的とし,下記について検索する. 1) 多種薬剤担持による機能化CNHsの生成 2) 機能化CNHsの免疫及び骨形成に係る影響について細胞と口腔内細菌のco-culture 3) ラットを用いたin vivoでの免疫応答 共培養を行う前準備としてマウス骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)及びマウスマクロファージ様細胞(J774A.1)の培養を行った。MC/CNHsとMC3T3-E1との培養では細胞毒性を惹起せず,ALP活性を有することは確認済みである.CNHsとJ774A.1の培養ではM1マクロファージが分泌する骨形成阻害因子であるTNFαとIL6が有意に低く,M2表現型のIL10については,CNHs存在下の方が有意に高かった.これによりCNHsがマクロファージの組織再生に関与するM2マクロファージへの分極を誘導する可能性を強く示唆している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度開始時より妊娠による体調不良で、予定していた研究活動を行うことができなかった。産後、研究活動を再開できるようになったのが2024年1月からであったため、3か月間では当初予定していた計画を遂行することがほぼできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度に行う予定であった計画を上半期で行う予定である。J774A.1についてMC/CNHs存在下における挙動観察のためERISAによるサイトカイン発現分析を行う。MC/CNHs存在下での評価の後に、MC3T3-E1及びJ774A.1の共培養を行う。共培養の評価についてはレーザー共焦点顕微鏡による観察及びアリザリンレッド染色を予定している。in vivoにおける免疫反応の評価は、インプラント周囲歯肉溝及びラット第一大臼歯歯肉溝にMC/CNHsを填入して、抗炎症効果についてHE染色及び免疫染色にて炎症性細胞の確認と、マクロファージの蛍光強度を比較することによって行う。下半期には細胞の共培養に加え、LPSによる免疫反応の惹起や、S.mutansにおける菌培養を同時に行う予定である。
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