研究課題/領域番号 |
22K17143
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
岩本 大征 九州歯科大学, その他部局等, 特別研修員 (60911005)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 顎骨 / 皮質骨幅 / ビタミンK / メナキノン4 / メナキノン7 / ucOC / メナキノン / インプラント / 骨代謝 / 骨質 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで骨粗鬆症患者のインプラント治療を行う上で,栄養摂取状態が骨代謝にどのような影響を及ぼすかについては全く明らかにされていない.本研究において,ビタミンK2(メナキノン)の投与がインプラントのオッセオインテグレーションにどのような影響を与えるかを調べることにより,顎骨と栄養状態との関連性を明らかにすることができれば,閉経後女性患者のような骨粗鬆症リスクの高い患者に対するインプラント治療術前診査としての血中ucOCの有効性が示され,積極的な栄養指導を行うことでインプラント治療のリスクを軽減することにつながることが期待される.
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研究成果の概要 |
本研究ではインプラント治療を受ける患者のビタミンK充足度と顎骨との関連を明らかにし,さらに動物実験においてビタミンK投与による影響を検討することにより,口腔インプラント治療へのビタミンKによる栄養学的アプローチの有効性を検討することを目的とした.まずインプラント術前患者のビタミンK充足度(血中ucOC濃度)と下顎骨との関連を検討したところ,血中ucOC濃度と下顎骨皮質骨幅の負の相関が明らかとなった.また動物実験では,ビタミンK2投与により皮質骨幅は増大傾向を示した.以上より,ビタミンKは皮質骨幅に関連しており,ビタミンKによる栄養学的介入がインプラント治療に有効な可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会を迎えた本邦ではインプラント治療を希望する患者における有病者率は増加傾向にある.中でも骨粗鬆症に罹患している患者では骨量減少及び骨強度の低下が問題視されており,インプラント周囲骨の吸収が骨粗鬆症罹患患者で有意に増加すること,骨粗鬆症患者に骨造成を行っても新生骨の形成が低く成熟骨が有意に少ないことなどが報告されている.本研究により,ビタミンKが下顎骨皮質骨幅と関連し,ビタミンK2の投与で皮質骨幅が厚くなる傾向が明らかとなり,インプラント治療に対する栄養学的アプローチが有効な可能性が示された.
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