研究課題/領域番号 |
22K17164
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
福田 晃 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (30908223)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | テロメア / テロメラーゼ / 4本鎖DNA / 4本鎖DNA結合性化合物 / 抗癌剤 / アポトーシス / 4本鎖DNA構造 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の癌化に深く関与している酵素テロメラーゼは、正常な体細胞ではほとんど発現していないため、新たな癌治療薬の標的として期待されている。申請者らは、染色体末端のテロメア配列が形成する DNAの4本鎖構造(G 4 構造)に、高い結合特異性を示す化合物を新たに合成し、高いテロメラーゼ活性阻害作用と癌細胞特異性を有することを確認してきた。 本研究ではこれまでの in vitro と in vivo の系による実験結果から、癌治療薬として有効性と安全性が確率されつつある新規化合物について抗腫瘍効果の作用機序解明を進めつつ、一般毒性試験等の安全性に関する検証を行い、臨床応用に繋がる基礎データの取得を目指す。
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研究実績の概要 |
我々はテロメアDNA構造に高い結合特異性をもつ環状アントラキノン(cyclic anthraquinone;cAQ)が、培養細胞レベルで正常細胞よりも癌細胞に対して強い増殖抑制効果を示すことを確認してきた。今回cAQの安全性について個体レベルで検討した。5週齢(約120g)の雌雄のラット各3匹に対して1000mg/kg用量で単回静脈内投与し,投与後 14日まで一般状態の観察及び体重測定を行い,観察終了後に病理学的検査を実施した。性差の検討および科学的な評価を行うために雌雄各3匹のラットを用いた。対照群は溶媒に用いる生理食塩水とし、1000mg/kgの用量で実験するため、1群2(雌雄)×3匹×2群=12匹の動物を必要とした。投与する薬物は新規化合物 cAQを使用した。cAQはこれまでに実施した動物実験(ヌードマウスに対して一定期間内に複数回腹腔内投与)にて安全性が確認されている。ラットに麻酔下にて無菌的に尾静脈からcAQを静脈内投与した。麻酔はイソフルランを吸入麻酔として使用した。投与後14日まで一般状態の観察及び体重測定を行い,観察終了後に安楽死させ病理学的検査を実施した。cAQを静脈内投与したラットはコントロール群と比較して明らかな異常所見を認めなかった。病理組織学的にも毒性を疑うような異常所見を認めなかった。今後はcAQの薬物動態などについて研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験計画に沿って研究が進行している
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に沿って、円滑な研究を進めていく。
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