研究課題/領域番号 |
22K17168
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
川上 真奈 東京歯科大学, 歯学部, 臨時教員 (70550060)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 歯根膜幹細胞 / 抜歯窩修復 / 細胞系譜解析 / パラバイオーシス / Axin2 / Gli1 / 抜歯窩 / フェイトマッピング解析 / レプチン受容体 / Axin2 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、抜歯窩の石灰化修復には歯根膜に局在する幹細胞が寄与しており、その歯根膜幹細胞はAxin2タンパク質が陽性であることが報告された。しかし我々は、抜歯窩の硬組織形成にはAxin2陽性幹細胞とは異なる新規の幹細胞画分が寄与する可能性を見出している。本申請研究では、抜歯窩の石灰化修復に寄与する新規歯根膜幹細胞を同定し、石灰化の誘導メカニズムを解明する。最終的に、同定した新規歯根膜幹細胞を活用した新規の顎骨再建法を提案する研究に繋げる。
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研究成果の概要 |
歯根膜には間葉系幹細胞が存在し、骨形成細胞への分化を介して抜歯窩修復に寄与する。我々は、既知の歯根膜細胞画分であるAxin2陽性細胞への抜歯窩修復骨への寄与率が低いことを見出した。この所見を基に、抜歯窩修復に寄与する他の幹細胞画分が存在することを想定している。本研究では、新たな歯根膜幹細胞画分の同定を目的とし、以下のことを見出した。(1)抜歯窩修復に寄与する幹細胞は血流に由来しない。(2)Axin2陽性およびGli1陽性細胞は歯根膜全体に局在し、両者の数に有意差は認められない。(3)Gli1陽性歯根膜細胞は、Axin2陽性歯根膜細胞と同様に、抜歯窩修復骨への寄与率は低い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抜歯窩は時間の経過とともに硬組織で満たされ修復される。しかし、糖尿病やステロイド投与患者では、免疫力の低下および創傷治癒不全から抜歯後の骨髄炎の発症リスクが高まることより、より速やかな硬組織の形成が必要になる。本研究により、硬組織修復に寄与する歯根膜幹細胞の同定と制御機構の解明が実現すればより迅速な抜歯窩修復を実現する治療法の開発に繋がる基盤研究の創生が期待できる。また、本研究は幹細胞画分へのヘテロ不均一性を示唆するものであり、組織幹細胞分野にも有意義な情報を提供する。
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