研究課題/領域番号 |
22K17173
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶田 倫功 東北大学, 歯学研究科, 助教 (10848279)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 特発性下顎頭吸収 / 顎変形症 / メカニカルストレス / テリパラチド / 進行性下顎頭吸収 / 破骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性下顎頭吸収(Idiopathic Condylar Resorption:ICR)は平成21年に国の難病対策センターに難病指定された疾患で、はっきりとした発症原因については未だ解明されていない。さらにICRの明確な治療方法が確立されておらず、病態解明や治療法の開発が望まれている。近年、副甲状腺ホルモン製剤であるテリパラチドは骨粗鬆症治療薬として臨床応用されている。本研究ではテリパラチドの特徴の1つである骨形成促進効果に着目し、ICRの治療薬もしくは発症予防薬としての有効性について下兎を用いた動物実験モデルを作製して進める。
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研究実績の概要 |
特発性下顎頭吸収(ICR)は下顎後退症に対して外科的矯正手術後を行った患者に多く発症している。発症要因として主に歯科矯正に伴う顎関節への負荷(メカニカルストレス)、顎関節症などによる関節円板の障害などが挙げられる。先行研究で本疾患の病態解明に向けて動物モデルを用いて下顎頭に過度の圧迫を加えることによって咬合の変化をもたらし、下顎頭の吸収を促すという報告をしている。われわれはICRの治療法として整形外科領域で用いられている骨形成能を有するテリパラチド(Teriparatide)に着目した。テリパラチドは遺伝子組み換えヒト副甲状腺ホルモンでその特徴として、間欠的投与による全身的な骨形成促進作用、炎症性サイトカインの抑制作用があり、さらにメカニカルストレスが生じる環境下では骨形成促進作用が増強されることが挙げられる。 現在までに顎顔面領域における下顎頭形態や顎関節に着目したテリパラチド投与家兎モデルはなく、未解明な点が多い。本研究でICRモデル家兎へのテリパラチド投与の有効性、その作用機序について研究を進める。 動物モデルとして5週齢雌性の日本白色ウサギを使用。実験群を4群としてControl群、テリパラチド投与群(TPTD群)、骨延長術+生理食塩水投与群(D+Saline群)、骨延長術+テリパラチド投与群(D+TPTD群)に分けて行う。延長開始とともにテリパラチド(30μg /kg)は1日1隔日に4週間腹腔内投与する。骨延長群は待機期間を設けずに0.25mm/回を2回/日のペースで7日間行う。骨延長終了後、サンプリングを行い、マイクロ CTによる画像評価、組織学的評価を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では実験群をControl群、テリパラチド投与群(TPTD群)、骨延長術+生理食塩水投与群(D+Saline群)、骨延長術+テリパラチド投与群(D+TPTD群)の4群に分けて動物実験を進めている。予備実験として現在までに各群のサンプルは回収できているが、マイクロCTによる画像解析が全ての群を網羅できていないため、画像評価ができていない。また回収したサンプルの病理組織学的評価もできていないため、進捗状況としてはやや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
実験サンプルの画像評価、病理組織学的評価を進めていく。その結果をもとに実験計画の評価を行い、必要であれば実験計画の修正を行う。またサンプル数を増やしていくことを目標とする。
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