研究課題/領域番号 |
22K17183
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
奈良井 節 鳥取大学, 医学部, 助教 (40569266)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / 骨芽細胞 / ヒト間葉系幹細胞 / 細胞医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症や癌治療で使用するビスフォスフォネート製剤や抗RANKL抗体および血管新生阻害薬の副作用として難治性の顎骨壊死である薬剤関連顎骨壊死(Medication-related osteonecrosis of the jaw: MRONJ)が知られている。顎骨の異常は生命の維持と生活の質が直接障害されるため、確実性と即効性を備えた根治療法の開発が急務であるが未開拓の分野である。 本研究では、ヒト間葉系幹細胞をin vitroで骨分化させ新規骨分化表面マーカーを指標に純化した骨芽細胞をヒト化MRONJモデルマウスに移植する。そして、骨芽細胞を治療薬として使用する細胞医薬としてのMRONJにおける新規治療戦略を創出する。
|
研究実績の概要 |
近年、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の治療法として骨芽細胞を起点とした治療法の可能性が報告された。本研究では、ヒト間葉系幹細胞(hMSCs)より骨分化誘導で得られた骨分化細胞集団の中から骨芽細胞特異的細胞表面マーカーを利用して骨芽細胞集団を純化・濃縮する。そして、純化・濃縮した骨芽細胞を治療薬として使用しMRONJにおける新規治療戦略を創出する。 hMSCsから骨芽細胞への分化を視覚化するために成熟骨芽細胞マーカーであるBGLAPのプロモーター直下にEGFPをノックインしたモニター細胞(Narai et.al Heliyon 2020)を使用した。本モニター細胞を骨分化誘導させEGFP陽性細胞について、RNA-seq解析によって発現が変動する遺伝子の検索およびpathway解析を行った。その結果、骨分化誘導前後で、EGFP陽性細胞で特異的に発現が上昇している表面マーカーを骨芽細胞表面マーカー候補として10遺伝子程度同定した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究者らが開発したモニター細胞を利用して網羅的遺伝子解析を行い複数の骨芽細胞表面マーカー候補の取得までは終了しているが、取得した骨芽細胞表面マーカー候補による臨床応用可能なヒト間葉系幹細胞を使用した骨芽細胞の純化・濃縮の検証は未到達である。現在候補遺伝子アプローチを行い検証中である。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの実験により骨芽細胞表面マーカー候補の取得に成功した。現在施行中の骨芽細胞表面マーカー候補の特異的抗体を利用したフローサイトメトリー実験を継続し、骨芽細胞を純化可能な表面マーカー候補をさらに絞りこむ。その後、臨床応用可能なヒト間葉系幹細胞を使用した検証実験を行う予定としている。
|