研究課題/領域番号 |
22K17197
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宇賀 凜 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医 (80835108)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 造血系幹細胞 / 歯髄細胞 / 骨髄細胞 / 歯髄由来肝細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄由来幹細胞(MSC)を利用した骨再生技術の導入が検討されている。我々は、廃棄されている抜去歯歯髄に旺盛な骨分化誘導能を有する幹細胞の存在を確認しており、骨再生医療の新たな細胞源として注目している。一方、歯髄由来幹細胞(DPSC)の分化指向性など特性制御メカニズムについては、未解明な部分が多い。我々研究グループは、骨髄MSCが造血幹細胞(HSC)との共役的な相互作用により幹細胞特性が維持されることを確認した。歯髄は、硬組織に囲まれており、骨髄と同様の相互作用があると考えた。本研究では、歯髄微小環境が支持する硬組織誘導性幹細胞の特性制御機構を解明し、臨床応用を目指すことを目的とする。
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研究実績の概要 |
C57BL/6マウスの大腿骨より骨髄を採取し(平均130x10e6個)、この骨髄細胞をCD117 陽性細胞をMACSにて単離した。平均5.8x10e6(約4%)のCD117陽性細胞は、であった。この単離した細胞をFACS解析して、CD117、CD38、Sca-1 陽性細胞は、13.7%(約0.8x10e6)であることを確認している。これらの細胞をHemEX Type9Aにて培養できるか確認した。4週間培養し維持することが可能である。 マウス歯髄細胞(DPSC)とマウスHSCの相互作用を立証するために、マウス歯髄細胞の単離方法を行った。3週齢のC57BL/6マウス5匹から上下臼歯を抜去し、歯髄 細胞の単離法の条件検討を行った。最初に上下の臼歯6本を抜歯して、酵素処理して1.17x10e6個の生細胞(死細胞は0.8x10e6個)が単離可能である。これら歯髄細胞が、骨、脂肪、軟骨へ分化誘導することが可能であることを確認した。これらのHSCとDPSCをICCP(多連結(たれんけつ)水平接続型共(すいへいせつぞくがたきょう)培養(ばいよう)容器(ようき))を使って共培養する系を確立しました。このHSCとDPSCの共培養系と骨髄細胞(BMC)とHSCの共培養系を比較検討しました。その結果、培養14日後には、HSCsの細胞数は、BMCsと共培養されたほうが、DPCとの共培養されたグループよりも増加することを確認した。DPSCsとHSCsの共培養するとDPCsは脂肪細胞のような形態に変化する傾向を認めた。BMCsとHSCsの共培養では、BMCsの形態はHSCsに類似することを確認しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
歯髄細胞(DPSC)と造血系幹細胞(HSC)の単離方法は開発された。これらの細胞のRNA解析を行えった。今後解析予定である。
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今後の研究の推進方策 |
歯髄細胞(DPSC)と造血系幹細胞(HSC)の共培養を行って、骨髄環境と同じような造血-間葉相互作用の立証を行う。
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