研究課題/領域番号 |
22K17218
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
小高 研人 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30801469)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 超音波検査 / 拡張現実 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部がん治療において頸部リンパ節転移を早期かつ正確に診断することは、患者の予後 を決定する重要な因子である。様々なモダリティの中で、超音波検査は非侵襲的で軟組織分 解能に優れ、形態的および質的な変化をリアルタイムに描出することが可能だが、その診断 精度が術者の技術や経験に大きく依存する問題点がある。本申請課題では、CTにてあらかじめ大まかな位置を把握した転移を疑う頸部リンパ節を、3次元ホログラムとして対象に重ね合わせて投影することで、術者の技術や経験の差を強力に補完する再現性および診断精度の高い頸部リンパ節マッピングシステムを確立する。
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研究実績の概要 |
本申請課題では、CTにてあらかじめ大まかな位置を把握した転移を疑う頸部リンパ節を、3次元ホログラムとして対象に重ね合わせて投影することで、術者の技術や経験の差を強力に補完する再現性および診断精度の高い頸部リンパ節マッピングシステムを確立する。本研究の目的は、MR技術を活用したナビゲーションシステムにより、超音波検査の再現性と精度を向上することである。従来のナビゲーションシステムは、機材が大型で非常に高価なために導入が困難であった。また、手術を支援するシステムについては様々な研究がなされているが、画像検査を支援するシステムについてはまだ報告が少ない。ヘッドマウントディスプレイは安価で、術野への三次元的ホログラム投影が可能であり、画像検査を支援する画期的なシステムとなりうる。本申請課題では、画像検査の新規ナビゲーションシステムを開発する点において学術的独自性が高いといえる。また、超音波検査の精度や再現性向上を図るために、術者の三次元的空間認識を改善するシステムを開発する点において創造性が高い。 2023年度、研究代表者の長期海外出張および渡航先の外国機関との再調整に伴い、科学研究費助成事業の補助事業期間延長を申請し、承認された。なお、長期海外出張に伴い、代表研究者は滞在先との国際共同研究を通じて医用画像に対する効果的なセグメンテーション方法についての共同研究を行い、画像データの処理に関する知識と技術を修得することができた。その波及効果として、2023年度においては代表研究者が平行して推進している日本国内のデジタルファブリケーション技術が関連する研究で成果を挙げることができ、複数の論文がアクセプトされた。2024年度は本申請課題の研究を再開し、成果を取りまとめて論文として発表する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の長期海外出張および渡航先の外国機関との再調整が行われたため。
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今後の研究の推進方策 |
ホログラムの投影と超音波検査の描出精度検証について、単純形状の超音波検査用ファントム(Blue Phantom, Gadelius Medical社製)を使用して行う。まず、ファントムをCTにて撮影し、医用画像診断ソフトウェア(mimics, Materialise社製)にて構造の異なる部位を抽出したのちヘッドマウントディスプレイ用アプリケーションおよびマッチング用マーカーを作製する。続いて、ファントムに対して同一術者によりヘッドマウントディスプレイの使用ありと使用なしで2回ずつ超音波検査を行い、目標とする構造の最大径とそれを描出するまでの所要時間を計測する。研究成果について論文としてまとめて投稿する。
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