研究課題/領域番号 |
22K17229
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平木 智香 広島大学, 医系科学研究科(歯), 研究員 (70881275)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | SHED / 間葉系幹細胞 / 骨再生 / 培養上清 / 口蓋裂 / エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
近年、間葉系幹細胞が分泌するサイトカインのパラクライン作用が注目され、幹細胞培養上清を用いた組織再生が報告されている。しかしながら、幹細胞の培養上清に含まれる液性因子が、どの様に骨再生に関与しているのか、詳細な骨再生機構は未だ不明である。 本研究では、乳歯歯髄由来間葉系幹細胞培養上清(SHED-CM)に含まれる骨再生に有用な液性因子および細胞外の小胞エクソソーム (SHED-EXs)を解明するとともに、SHED-CM を応用した新規の顎裂部骨再生治療法の確立を目指すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、乳歯歯髄由来間葉系幹細胞 (SHED) とSHEDの培養上清 (SHED-CM) の優れた組織再生能に着目した。SHED-CM移植が骨再生に及ぼす影響、SHED-CM中の骨再生に有用な液性因子の解明およびエクソソーム成分について探索した。 SHED とSHED-CM 移植は、骨再生作用を有していることを明らかにした。SHED-CM 中に含まれる液性因子について解明した。さらに、骨芽細胞および骨髄由来間葉系幹細胞に SHED-CMを添加したところ、細胞増殖能および骨形成関連因子の発現を亢進することを解明した。 以上より、骨再生を誘導する手段としてSHED-CMの有効性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、間葉系幹細胞が分泌するサイトカインのパラクライン作用が注目され、幹細胞培養上清を用いた組織再生が報告されているものの、その作用機序については不明な点が多い。本研究では、SHED-CMに含有される液性成分について解析し、移植を行うことで良好な骨再生を生じることを明らかとした。また、骨芽細胞等に対して、SHED-CM添加は、細胞増殖能や骨形成能を亢進させることを解明した。今回得られた研究結果によって、低侵襲で良好な骨再生療法を確立することで、患者の負担を軽減できることは、社会的観点から重要な社会的意義があると考えられる。
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