研究課題/領域番号 |
22K17241
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
西村 貴子 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70468908)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グラスアイオノマーセメント / ハイドロキシアパタイト / セルロースナノファイバー |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはグラスアイオノマーセメント(GIC)にハイドロキシアパタイト(HAp)を添加し、GICの機械的強度とフッ化物徐放量を同時に向上させることに成功、この新規材料をアパタイトアイオノマーセメント(AIC)と命名し研究を進めている。透明性が向上したFujiIX GP EXTRA(GC社、以下IX-Ex)を基材としたAICの多孔質球形ハイドロキシアパタイト(HApS)添加によるAIC試料の表面性状、色彩学的評価、またそれらの経時的変化やコーヒーやカレーなどの外来因子による着色性など感覚的なGICやAICの色や透明性を色彩学的理論に基づいて把握し、臨床に許容可能であるのかどうか検討を行う。
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研究実績の概要 |
従来型グラスアイオノマーセメント(GIC)の特性は、歯質に近似した熱膨張係数、優れた生体親和性、歯質との化学的な接着、フッ素イオンのリリース・リチャージ等による歯質の耐酸性の向上などが挙げられ、魅力的な直接修復材料であるが、その反面、機械的強度および耐久性は十分ではなく、審美性に関してはGICの透明性はコンポジットレジンと比較して劣っているといわれている。そこで申請者はGICに多孔質球形ハイドロキシアパタイト(HApS)を添加し、機械的強度とフッ化物徐放量を同時に向上させることに成功させ、この新規材料をアパタイトアイオノマーセメント(AIC)と命名した。 今回、申請者は機械的強度とフッ化物徐放量を同時に向上させたAICの審美面に関して研究を行っている。GICの透明性の低い理由の一つにガラスの組成やフィラーとマトリックスの屈折率の不一致によるものといわれている。今回使用したAICの基材であるGICは、透明性が向上したFujiIX GP EXTRA(GC社 、以下IX-Ex)で、HAp粉末は多孔質で平均粒径約20μmのHAp(HApS)を使用し、AIC試料の表面性状、色彩学的評価、またそれらの経時的変化やコーヒーやカレーなどの外来因子による着色性などGICやAICの色や透明性を色彩学的理論に基づいて把握し、臨床に許容可能であるのかどうか検討を行うこととした。 今回の申請においては、これまでの研究から得られたHApSの至適添加率をもとに、HApS添加率がAIC硬化体のコーヒーやカレーなどの外来因子による着色性など、また表面にナノフィラー含有レジンコーティング材を用いた際の試料表面について評価および検討を行うこととした。色差の評価はハンディ型分光色差計 NF-555(日本電色工業)を用いて、計測を行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
同時に多数のサンプルの作成を可能にする為、モールドを追加発注したが、既存の物と同様の物が作成することができず、サンプルをモールドから外すことができないため、業者と検討したが改善できず、結果既存のモールドのみで研究を行うこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
申請者はこれまでに、IX-Exが最も強さを向上し、高いフッ素イオン溶出量を示したHApS添加率は18 %であることを確認しているが、これまでの研究から得られたHApSの至適添加率をもとに、HApS添加率がAIC硬化体の色調に与える影響に関して具体的に計測を行い、さらには日常生活で摂取する様々な飲食物から受ける色調変化に関して検討していく予定である。
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