研究課題/領域番号 |
22K17242
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
安永 まどか 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80845264)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 自家歯牙移植法 / 歯周組織オルガノイド / 3次元培養法 / 歯周組織 / スフェロイド / マイトファジー / 細胞極性 / オルガノイド / 歯周組織再生 / 歯根膜幹細胞 / 歯牙移植 / 3次元培養 / 自家歯牙移植 |
研究開始時の研究の概要 |
移植歯と受容側で再構築する歯周組織の調和を図るために、細胞群の極性を付与された歯周組織オルガノイドを併用した自家歯牙移植法の開発を目的とする。本研究では歯周組織を構築する細胞群に極性を付加するために、マイトファジーによる適切な極性を導く分化誘導法を検索する。それらの細胞から多層化細胞シートおよび細胞凝集体であるスフェロイドを作製する。そして、作製した細胞シートおよびスフェロイドを混合したコラーゲン・ゲル包埋培養を行い、ゲル内でのシートおよびスフェロイドの再凝集化からの極性を付与した歯周組織オルガノイドを形成させる。歯の移植モデルを作製して、オルガノイドを含有するゲルと移植歯の移植を行う。
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研究成果の概要 |
歯周組織オルガノイド作製法にマイトファジー促進を加えて、極性を付与した歯周組織複合体の作製を試みた。セメント芽細胞への分化誘導を確実にするために、遺伝子導入法を応用してCEMP-1発現歯根膜幹細胞を作製した。複合体への極性付与には、細胞にマイトファジー亢進あるいは抑制状態として検討した。作製法は、線維組織並びに骨芽細胞の分化誘導には細胞シートで行い、CEMP-1発現細胞からスフェロイドを作製した。最終的にマイトファジー誘導剤を添加してオルガノイドを作製した。その結果、マイトファジー促進細胞群からの歯周組織複合体においてセメント芽細胞-歯根膜線維-骨芽細胞の配列が再現できる傾向を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
確実な自家歯牙移植法には組織化された細胞を移植に併用することが重要である。本研究は、細胞シート培養法と多細胞スフェロイドのコラーゲン培養法を組み合わせて細胞が組織化された状態である歯周組織オルガノイドを形成した。さらに、オルガノイドにマイトファジーによる細胞極性を付与した。これらの研究結果は、極性を伴うオルガノイドを作製したことにより、より生体環境にマッチした組織複合体となった。すなわち、極性を付与した歯周組織複合体は自家歯牙移植法における失敗例を克服して、同移植法の安定性に貢献できると考える。本研究成果は、移植医療を含め歯科領域において歯周病並びにインプラント治療への応用も期待できる。
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