研究課題/領域番号 |
22K17303
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
高崎 麻美 富山大学, 学術研究部医学系小児科, 助教 (80749739)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス / 感染対策 / 学校 / 子ども / 医教連携 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスの感染拡大によって厳重な感染対策を求められ、大きく活動を制限された子どもたちが、心身の健康や発達を損ねることが懸念される。富山市では小児科医と市教育委員会・学校が中心となって「富山市立学校新型コロナウイルス感染症対策検討会議」を発足させ、学校感染対策について検討・協議を継続的に行っている。 本研究ではこの会議の活動を基盤として、学校・教育委員会・小児科医の連携をより円滑にするフォーマットおよびロールモデルの構築を行う。 教育と小児医療との連携体制を確立し、地域の実情に基づいた対策を行うことは、子どもの学びや健康を守ることに大きく寄与する。
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研究実績の概要 |
本研究では、富山市における市立学校感染症等対策検討会議の活動を基盤として、パンデミックの際に教育現場で適切な感染対策を行うために、効率的かつ有効に教育と小児科医が連携するモデルの確立を目指している。
二年目となる令和5年度は、富山市内の幼稚園、小・中学校の学校感染対策がどのように行われているかを、前述の会議や関係者への聞き取り、教育委員会と密に連絡を取り合うことで継続的に把握するように努めた。平行して、これまでに集積したデータ(給食の残食量等)の解析を行っている。
オミクロン株流行期には、富山市の小中学校でも学級閉鎖が多く行われた。感染の広がりや実際に行われた学級閉鎖の実際の状況について検討し、第126回日本小児科学会において発表した。また、これまでの継続的な調査の中で、学校における感染対策は同時期の一般社会よりも厳格に行われる傾向があることがあきらかになったが、教育現場における感染対策は感染予防だけを重視するのは不十分であり、子どもたちの成長・発達への配慮を欠いてはならない。幼稚園の園長・小中学校の校長を対象としたアンケート調査を行ったところ、新型コロナウイルスが感染症法上5類へ移行してからも中学校ではマスクを使用し続ける生徒が多かった。それとリンクするように、校長が子どもの心身への影響を懸念する割合は、中学校で高かった。これら学校感染対策の実情と、園長・校長の子どもの心身への懸念に関するデータは、第127回日本小児科学会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの流行期に移動制限があり、学会の現地参加等の研究活動に制限があったため。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍を振り返り、学校感染対策において障壁となった点をアンケートや聞き取りで検出する作業を続ける。また、研究を進めるうえで明らかになった関連課題(特にコロナ禍が子どもの心身へ与えた影響)については特に重要と考えており、より検討を深めていく。
上記について、引き続き学会発表や論文作成を行う。
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